【新作公開の報告】雨がふる日は“彼”が舞っている【あんスタ＆男主】 (ページ7)

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木を隠すなら森の中。ページ7

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side◇A

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【『―――…♪〜〜…♪』】

スモークの炊かれた舞台の上で舞う僕と、
合わせて揺れる水縹色のペンライト。

淡い水色は、雨をモチーフにしている僕の――『pluvia』のカラーだ。

……どこも、間違えてないよね。

ブランクから来る不安と、それを上回るこの場への懐かしさ、
アイドルへの熱情に何だかよく分からなくなる。

アイドルとして人を魅せながら、僕自身も魅せられていて。

―――ゥ゙ーｯ、ゥ゙ーｯ……

突如として、どこからともなく何かの音が響き渡る。

これは…何かのバイブ音……？

あ。

そうか、これは…今見ている景色(これ)は―――…

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『……夢…』

目が覚めると、未だ見慣れない星奏館の僕の部屋(・・・・・・・・)。

あまりにも鮮烈で、夢に見てしまうほどだったようだ。

―――ゥ゙ーｯ、ゥ゙ーｯ……

『……そうだ…スマホ…』

枕元を見ると、夢にまで干渉してきたバイブ音を未だ響かせるスマホ。

どうやら電話がかかってきていたらしく、画面上には【しゅー】…つまり、
僕の親友である斎宮宗からだった。

『はぁい…もしもし〜…？』

【「…やっと出たね。とはいえ、その様子だと寝ていたところを起こしてしまったようだが」】

『ん〜、結構許されざる大罪だよね…♪それで、どうしたの？―――…』

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【「―――ともかく、あとは君一人でなんとかすると良いのだよ。」】

『わかってる…。色々準備、ありがとう…助かったよ』

【「たまたま行方知れずだった君と再開したときは驚いたがね。
他でもない君の頼みなら、なんてこと無いさ」】

その言葉に、思わず頬が緩んだ。

…眼の前にいたら弄り倒したのになぁ♪

【「すまない、そろそろ時間だ。近い内にまた会えることを祈っているよ、A」】

『了解…。うん、僕もそう思うよ―――』

じゃあね、と切り上げようとした時。

ふと思い出したように、しゅーが言葉を紡いだ。

【「―――ああ、実は昨日渉と小僧に問い詰められてだね」】

【「君が既に星奏館の部屋で暮らしていることや、場所までバラしてしまったのだよ」】

え。

【「悪く思わないでくれ。それでは、」】

ﾌﾟﾂｯと電話が切れる。

呆気に取られる僕に追い打ちをかけるように―――

―――コンコンｯ

部屋のドアが、ノックされた。

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