123 ページ23
祥吾が帰ったのを確認したのか、従者が病室へ戻ってきた
「…お嬢様、お加減いかがですか？」
貴「問題ないわ」
「そうですか…。あの、彼は？」
貴「私の学校での友人よ」
「赤司様と共通のご友人ですか？」
貴「……そう聞かれると困るのよね…。征十郎にとってはただの元チームメイトじゃないかしら」
「……失礼ですが、彼は何処か名家のご出身ですか？」
貴「違うと思うわ。調べようと思って忘れていたから、どうか分からないけれど」
「そう…なんですか。畏まりました。こちらで調べておきます」
貴「…ええ、お願いね」
…………お父様にもきっと報告が行くわね、これは
やっぱり…修造じゃないとイヤだわ………
変に気を遣ってしまうから…
でもダメよね、慣れないと
貴「…ッ、けほっげほっ…げほ、げほっ」
「お嬢様、」
貴「だ、大丈夫…げほっ…ごほっげほ、けほっ…はぁ……は…っ」
「お医者様をお呼びしますか？」
貴「いいえ……大丈夫よ…」
「ですが…」
貴「大丈夫と…言っているじゃない…けほっ、げほっ」
「何かあってからでは旦那様に顔向け出来ません。お医者様が嫌ならお薬を飲んでください」
貴「………ええ」
私は渡された薬と水を一緒に流し込む
…………苦しい…
でも安静にしていればすぐに治るわよね…
早く治して、学校に行かないと
「…お嬢様、落ち着かれましたか？」
貴「ええ…ありがとう、もう大丈夫だから下がってちょうだい」
「いえ、そんなわけにはいきません」
貴「本当に大丈夫だから。もし何かあれば呼ぶわ」
「………分かりました」
そう言って従者は渋々病室から出て行った
……あんなにあからさまに「不満です」という顔をされては困るわね
まあ、修造を追い出したりしなかったから余計にかしら
修造は幼い頃から一緒だもの、別よ
全部…分かってくれるから
ああ………修造に会いたい…
ダメよ、まだ1ヶ月も経ってないのにこんなんじゃ
…虹村は大丈夫なのかしら
修造もきちんと暮らしているのかしら
確か修造は英語なんて話せなかったわ
もしかしたら何か危ない事に巻き込まれているんじゃないかしら
………昔、不良と呼ばれる類だったから、大丈夫かもしれないけれど…
心配事が尽きないわ……
あとで電話…してみようかしら…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 25人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
碧夜叉 - 灰羽さん» ありがとうございます！そう言って頂けると励みになります…！お気遣いまでありがとうございます！頑張ります！ (2018年7月31日 9時) (
レス) id: fa67c2696c (このIDを非表示/違反報告)
灰羽 - 続編おめでとうございます！一話一話の展開が楽しみです。お身体に気を付けて、更新頑張って下さい。 (2018年7月31日 7時) (レス) id: d302357e2b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：碧夜叉 | 作成日時：2018年7月30日 23時
