6話 ページ7
太宰から電話が来て何分たったのだろう。
そんなときだった、呼び鈴の音が聞こえたのは。
誰だろうか、熱が引いた体を少し起こし首を傾げる。
生憎今の瑞希には立って歩くという行動をしたくない。
貴「よし、居留守を使おう…」
そう言って布団の中に潜り込んだ。
…のだか、一向に呼び鈴の音は鳴り止まない。
無視しても、無視しても、機械特有の無機質な音を響かせる。
誰なんだ、しつこすぎるだろう…
それもそのはず呼び鈴を鳴らしているのは、太宰であるから。
瑞希が居るのを知っているので意地でも出させたいのか、笑顔で呼び鈴を鳴らし続ける。
呼び鈴を鳴らす反対の手にはビニール袋。
暫くすると、ドタドタといかにも不機嫌そうな足音が聞こえてきた。
ガチャと空いたドアの微かな隙間に自身の手を滑り込ませて、
太「やあ、調子はどう?国木田くんに見舞いに行けと言われてね」
貴「帰って、ください。私は大丈夫ですから…」
太「痩せ我慢は感心しないなぁ〜」
ふふ、と含み笑いをしてドアを開ける。なんの抵抗も無しに開いたドアから香る匂いに太宰の思考は止まってしまう。
だが、無意識に一歩踏み出していた。支えがなくなったドアはしまり、太宰は鍵を閉めた。
鍵を閉めた太宰を不審に思ったのか瑞希は目の前の男の名前を呼んだ。
貴「だ、太宰さん…?」
そう言って見上げられるともう限界だった。
太宰の喉がごくりと鳴った。
瑞希に手を伸ばすと恐慌したのか後退る。そのはずみに靴に足を引っ掛け尻餅をついてしまう。
太宰は膝を付き瑞希に目線を合わせると、唇を重ねた。
吃驚して、身を捩って逃げようとするが腰と後頭部に旋された手がそれを許してはくれない。
貴「ちょ…」
口を開いたのが運の尽きだ。
ねっとりとした生暖かい物が入ってきた。
ソレは口蓋つつき瑞希の舌と絡み合った。
貴「はんっ、んぅ…」
太宰の体がゆっくりと前に倒れてくる。
瑞希はいとも簡単に押し倒されてしまう。
先程のキスで火照った体は言うことを聞かない。
はぁはぁと、荒く呼吸する瑞希の胸元の鈕に手をかけ、外していく。
鎖骨に冷たい太宰の手が当たり一気に頭が冴える。
貴「だ、太宰さん!こういうのは、好きな人じゃないとダメ…なんです」
太「私は瑞希ちゃんのこと好きだけれどね。」
太「ね、瑞希ちゃん寝台行こうか」
_________
長くなってしまった…
更新遅れてごめんなさい!
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人生楽しんだもん勝ち - 更新楽しみにしてます!!頑張ってください! (2021年7月29日 7時) (レス) id: 0301fd6d5d (このIDを非表示/違反報告)
はる - 早く中也との絡みが見たいです!!更新楽しみにしてます!頑張って下さい!! (2020年3月24日 0時) (レス) id: ee45917e2f (このIDを非表示/違反報告)
レイ - ストーリーも面白くて好きです!中也さんの反応が楽しみです! (2020年3月11日 15時) (レス) id: 01dd3ad520 (このIDを非表示/違反報告)
青い夕日 - はやく、新双黒の絡みがみたいです!楽しみにしてます! (2020年3月9日 16時) (レス) id: e84367e7a0 (このIDを非表示/違反報告)
Yui(プロフ) - 青い夕日さん» うわぁぁぁん(ノД`)ありがとうございます!!頑張ります! (2020年3月9日 10時) (レス) id: 1b66eda211 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:?ゆい? | 作成日時:2019年12月17日 21時