＊慣れることはない ページ8
＊* 零 side
「し、失礼しま…す」
軽音部の部室の扉を遠慮がちに開ける。その声は、何度もこの耳で聞く、Aの声であった。
「…あ、あの、朔間さん…？」
暗い部屋の中、Aが我輩のことを探しておる。…くく、かわいいのう。
「A。我輩はここじゃよ」
「っ！？」
いきなり後ろから話しかけられて驚いのか、Aはその場からサッと飛び退いた。今のは我輩の方が驚いたわい。どんな瞬発力じゃ。
「驚かせてしまったかのう？すまんな、A」
「い、いえ…朔間さん」
安心したのか、ふぅと胸を撫で下ろし、彼女は我輩に向き直った。
新緑色の瞳が、我輩を見据える。
「な、何のご用だったんでしょうか」
「そう緊張せんでおくれ…ともあれ、せっかく出向いて貰ったのじゃからのう？もてなしくらいはさせておくれ」
そう言い、棺桶の中からトマトジュースを出し、彼女に差し出す。彼女は嫌な顔ひとつせず、むしろ嬉しそうにその瞳を輝かせた。
「い、いいんですかっ？私、トマトジュース、大好きなんです…！」
「おお、そうなのかえ？我輩も愛飲していてのう…トマトの甘さが引き立つのがたまらんのう？」
「はい！そうですよねっ、やっぱりトマトジュースってトマトの甘さが引き立ってて、トマト嫌いの人でも卒なく飲めるというか…ってあ、すみません、私ばっかり話してて…！」
先程までランランと輝いていた彼女の瞳が、慌てたように揺れる。その様がおもしろく、我輩はついクスッと笑ってしまった。
「えっ、あの…朔間…さん？」
「くく、Aは面白いのう。…そうじゃ、本題に入っていなかったのう？」
そうですね、とAが答える。我輩は棺桶に座りながら、そのAの瞳を見据えた。
「＿＿我輩から折り入って、頼みがあるのじゃ」
その言葉に、Aは背筋をピンと伸ばした。
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aya - 続編も楽しみです(*/▽＼*) (2018年10月11日 17時) (
レス) id: 8ea3c89cfc (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - マド姉可愛いもんね！分かる！！んでもって葉月ちゃん可愛すぎる(真顔) (2018年9月15日 23時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
恋@AI(プロフ) - SAKURA♪さん» コメントありがとうございます！ご期待に答えられるように日々精進していきたいです、これからもよろしくお願いします！！ (2018年2月4日 16時) (レス) id: 459c302e28 (このIDを非表示/違反報告)
恋@AI(プロフ) - ゆーゆさん» コメントありがとうございます！なんかハッピーエンドものにしたかったもので…そう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！ (2018年2月4日 16時) (レス) id: 459c302e28 (このIDを非表示/違反報告)
SAKURA♪ - 逆ハー最高！！！ヒャッハーー！！！ 次を、楽しみにしています！！ がんばってください！！ (2018年1月31日 20時) (レス) id: 497d452f2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恋@AI | 作成日時：2017年4月21日 7時
