踊らされて ページ44
一松side
一「……………」
葉巻を口に咥えて、ソファに思い切りもたれかかる。
部屋中が葉巻の煙で、少し霧がかかったみたいになっている。
…はっ、まるで俺の心みてぇ……
聞いておかないといけない情報。
掴んでおかないといけない情報。
それを聞いただけだ…俺は。
なのになんでこんなに苦しいんだよ…
一「…ガッティーナのこと……バレてるなんて…
あいつが…施設にいた………
1102号…………」
そう呟いた時、扉がドンドン！と叩かれた。
一「…誰だ」
低い声でそういうと、嗚咽交じりに声が聞こえた。
カ「一松…っ、一松、開けて……」
一「！？」
何事かと扉を開ければ、ボロボロと涙をこぼすガッティーナがいた。
一「な、何されたんだ！
ガッティーナ、何があっ((カラ「…これ」え……」
ガッティーナが見せてきたのは、血だらけのアルバム。
…これは、まさか……
一「………お前、これ、見たのか…？」
カ「…」
ガッティーナは、コク、と頷く。
それだけで、涙の意味がわかってしまう。
一「…ごめんな。嫌なこと思い出させて。
せっかく記憶、消す薬使ったのに…」
カラ「そんなこと言ってない！！」
俯いて、そう呟くように言ったら、カラ松が大声でそう言い、
バシッ…
…俺を、叩いた。
カ「馬鹿！一松の馬鹿！！
なんで言ってくれなかったんだ！？
なんで一人で抱え込むんだ！！
一松、俺を逃した後、どうなった？
何された？
注射か？薬か？それとも何か、もっと嫌なこと…」
…叩かれて、よろ、と俺はしゃがみこんだ。
カ「あっ…い、一松！」
一人で…抱え込む……
俺は、ずっと一人でやってきたから……
一「…ガッティーナ、お前を逃した後、俺は………
『上の者分野』に、昇格した」
カ「………え」
俺も最初はびっくりした。
殺されるかもと思っていたのに……
でも、今ならわかる。
あの時モーテが俺を『上の者分野』に昇格させたのは……
昔自分で逃した
カラ松は薬を仕込まれてた。
まだ未完成の……『殺人鬼量産薬』を打たれてた。
だから、殺処分人間になるのは時間の問題だったわけで……
俺はずっと、あいつの掌の上で踊らされていたんだ。やっぱり……
やっぱり、モーテは…
一「…殺す、べきだ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 30人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おそ松さんgirl(プロフ) - ななしさん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえると駄作者の励みになります((頑張ります！ (2017年9月11日 20時) (
レス) id: 1f58a69c9c (このIDを非表示/違反報告)
ななし - いきなりコメント失礼します！前作から楽しく読ませてもらってます！更新頑張ってください！ (2017年9月10日 20時) (レス) id: 233d3c2dd6 (このIDを非表示/違反報告)
おそ松さんgirl(プロフ) - るるミク@色松推しさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると有難いです(￣▽￣)ドン………どうしちゃったんでしょうね……！！ (2017年8月26日 14時) (レス) id: 1f58a69c9c (このIDを非表示/違反報告)
るるミク@色松推し(プロフ) - ドン･･･！？どうしちゃったんですか･･･！（急にコメントすみません！この作品完全に私の好みです！更新頑張ってください^^ (2017年8月26日 10時) (レス) id: 7fafd74906 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：松壱 | 作成日時：2017年8月19日 20時
