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第３話 ページ5
「チビ太さぁぁぁん！！｣
『おう、沙羅か、どうしたってんだい』
はい。今日の晩御飯はチビ太さんの絶品おでんです。
私が好きなのは大根とこんにゃく！
「…私、好きな人いるんですよ………｣
『マジか！！誰だ？』
「そっ、それはぁ！秘密……です…｣
ごもごもしながら大根を口に運ぶ。
この味がしみてて甘い大根。
3日に１回は食べたくなる中毒性だ。
『…沙羅？』
ブーーっ！と水を吹き出す。
この声は。
「カっ、カラ松君……！？｣
『沙羅もおでん食べに来たのか。美味しいよな、チビ太のおでん』
「！？……はっ、はい……｣
カラ松君がよいしょ、と言って私のすぐ隣に
腰をおろして、ほぼ距離はゼロに近かった。
私は多分今顔真っ赤だろう。
『…沙羅って、好きな人…いたのか？』
ブッと大根を吹き出す。
「……えっ！？あ、いや、それは｣
まさかカラ松君の事が好きだってバレた！？
ワタワタしていると、
『…そうか、いるのか………』
なんて、悲しそうな顔して言ってきた。
『(あ、コレ沙羅のやつカラ松の事好きだな？)』
「……あっ、…はい……いま、す｣
『応援するからな！』
「……え？｣
『ン？』
………応援する？え？これ誤解してる？
違うの！私が好きなのはずっと、ずっとーー。
「うん、ありがとう…｣
なんで。
なんで言えないの。
今ここで言わないと、全部違う。
私の臆病者。意気地無し。
「………ちがう｣
『ン？なんか言ったか？』
「！！いや、何でもない……！｣
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作者名：妄想腐女子 | 作成日時：2018年3月13日 9時
