・ ページ33
「……え！？」
表情ひとつ変えずソファに寝転ぶ私を見下ろしながら
飄々と放送禁止用語を告げてきた跡部先輩に顔がヒクついた。
「相手が手塚ってのが心底不満だが、
嫉妬するってことは、お前なんだかんだ
もう俺様のことが好きなんだろ？」
「いや、そ、れは……」
「だったら、合意の上だからな。
本来であればもっとちゃんと整えてから大事に……
お前のせいでこんな羽目に……チッ……」
「ま、ちょ、いやいや！ 話が飛躍しすぎですって！！
チッ、じゃないんですよ！！ 頭冷やして下さい跡部先輩！！」
「景吾だ」
「……っえ？」
「名前で呼べよ、景吾って」
私の体を跨ぐようにしてソファに
乗り上げてきた跡部先輩の鋭い瞳に見下ろされる。
「……な、ちょ、ま、待ってくださいキャプテン！！
タイムです！！ タイムブレイクを要求します！！」
「否認する」
「は……！？ だっ、ちょっ、ま、待って……！！」
その鋭さにひゅっと息を吸って
彼の体を突っぱねるように手を突き出すと
容易にその腕を捉えられ却下された。
腕の自由が効かなくなった以上、
彼には悪いが蹴り飛ばすしかないと
足に力を入れたその瞬間。
「……おや、お邪魔だったかな」
カチャン、と開いた扉の先で幸村さんが立っていて。
言いたいことは沢山あっただろうに
失礼したね、とサラッと気を遣って出ていった幸村さんが
閉めた扉の音が静かになった部屋にやけに響いた。
「……俺の部屋、行くか？」
「……だろ」
「あん？」
「行くわけねえだろがこの馬鹿景吾おおおお！！」
タメ口、暴言、呼び捨て。
三大失礼を働きながらもお望み通りその名を叫びつつ
火事場の馬鹿力のごとく彼の体を
蹴りあげるように投げ飛ばし宙に放った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 67人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
優(プロフ) - 財堂若也さん» 嬉しいコメントありがとうございます＿|＼○＿ 了解しましたw そのうち絡ませようとは思ってたのですが、出来るだけ早めに登場させたいと思います！ リクエストありがとうございます！ 助かります(´；ω；｀) (2021年3月1日 22時) (
レス) id: 28668178f9 (このIDを非表示/違反報告)
財堂若也 - 初コメ失礼します。跡部様がぶっ飛んでて面白いです!リクエストなんですけど、四天宝寺の白石くんと絡んでほしいです!白石くんの絶 頂を聞いた夢主ちゃんの反応がみてみたいです!無理にというわけではないので書かなくても大丈夫です!これからのお話楽しみにしてます! (2021年3月1日 22時) (レス) id: 7fa4fbfbfc (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - 時雨さん» 基本手塚さんのがマトモなのに、跡部×手塚だと何故だか跡部様が常識人に見える手塚マジック…… 叩きつけられたジャージを無言で拾う手塚さんを想像するとまた笑えます(一度で二度美味しい) またそのうち2人の掛け合い書きますww (2021年2月7日 20時) (レス) id: 8b3ebb8f88 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - ありがとうございました!!やっぱり、手塚と跡部様のかみ合わない感じ、たまらなく面白いですよねww跡部様、かわいそうだったなぁ…wそして地に叩きつけられたジャージを拾いに行きたい、手塚の雌猫の私でした。 (2021年2月7日 14時) (レス) id: 9ccfd786f0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：2ytluvuusham081 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/2ytluvuush1/
作成日時：2021年1月10日 14時
