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◎21 ページ22

正午、私達はまたあの回転テーブルの椅子に座っていた。
そして会話する時間になった。


「……Aさっきは悪かったわ、反省しているわ」


リコ先輩は私に頭を下げた。
その光景に私は本当なのか、と疑ってしまうけれどなんだか疑うってことが嫌になったから考えるのをやめた。


「桜井良、と言ったな」

「は、はい!……えっと、何ですか?すいません!!」


赤司くんは絶対的優勢のオーラを放ちながら桜井くんの方を見ていた。
きっと今日も理不尽な言い分で桜井くんを処刑するのだろう。


「俺は人狼はお前か紫原か緑間だと思っている」

「なっ、何故なのだよ赤司!」

「はあー!?意味わかんねえし!!」


反論する緑間や紫原に対して桜井くんは何も言わなかった。
きっと言葉も出ないってやつなのだろう。
わからなくはない、私の距離から見ても赤司くんは直視できない、そんな顔をしていたから。


「反論はしないのか?」

「……っ、」


バスケのウィンターカップの降旗くんを思い出す光景だった。
まあ、彼の場合言葉はちゃんと発してたけど。
つまり、そう。ライオンとハエ的な


「……僕は、人狼じゃ…」

「ない、か。証拠は何処にある、まあそれに関して言えば俺の証拠は占い、かな」


赤司くんはさっき私が渡した情報を事細かに説明した。
何故リコ先輩と黒子が占ってもいないのに除外させているかも、しっかりと。


「知っていたのね、私が霊媒師だってこと」

「勿論」


簡潔に答えて彼は笑う。
それはもう爽やかに笑った。
そして私は此処で一つの疑問が生じた。


『赤司くんが占い師だって名乗っているのに、何故人狼は赤司くんを殺さないのか』


赤司くんみたいなのが残っていたらゲームの誘導権を確実に持っていかれるのに。
それなのに何で人狼は彼を殺さないの


「……反論は無し、か。決まりだね」


ブザーが鳴りこれで完全に桜井くんが処刑されるのが決まった。
もはや桜井くんは涙さえも流してはいなかった。
何なのこれ、もう嫌だ。わからなすぎるでしょ
















この瞬間も人狼はほくそ笑んでいるに違いなかった。

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フラン(プロフ) - 愛花さん» 読者のクセしてって……文句じゃなくてアドバイスと受け取れば良いじゃないですか……後、読者じゃないと、文句や感想は言え無い気がします (2018年6月12日 1時) (レス) id: 0b24153201 (このIDを非表示/違反報告)
愛花(プロフ) - 汐里さん» いいよ、別に返さなくて。つか、時間の無駄じゃん? (2015年3月31日 23時) (レス) id: 440c5300df (このIDを非表示/違反報告)
汐里(プロフ) - 愛花さん» お疲れって言っても結構前に完結してんだけどねwwてか下のコメントくれた人にそもそも私が気付いてなかったわ。面目無いっすわ、もうだいぶ経ってるけどコメント返したほうがいいかな?つかおまっwwクソとかいうなw (2015年3月31日 23時) (レス) id: 499572e2f5 (このIDを非表示/違反報告)
愛花(プロフ) - 良作だった!お疲れ!!下に読者のクセして文句言ってる奴いるけど、全然気にしなくて良いと思うよん、つかンな事書かなくても良くね?的なwwクソすぎw (2015年3月31日 22時) (レス) id: 440c5300df (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 妖狐くらい出せよww (2015年2月28日 21時) (レス) id: 602b9e4d17 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:汐里 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/  
作成日時:2014年9月21日 14時

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