無反応２５ ページ42
降りしきる雨の中、Aはある洞窟で目を覚した。
「……ここは一体…ッ！！」
「目が覚めたみたいだね。痛みはないかい？」
「……一応は平気…あなたは」
「僕？ボクはアラレ。」
「私はどうしてここに…」
アラレ「覚えてないみたいだね。順を追って説明するよ」
アラレと言う少年は、私を見つけた経由を丁寧に教えてくれて、小一時間ほど看病をしてくれたらしい。
「思い出してきた…二人に謝るためにも、もう行くね。」
アラレ「行くのは構わないけど、雨足が早くなってるよ。」
「………どうしろと。」
アラレ「助けが来るまで待てば良いかと。」
私が聞くと、アラレはのんびり答えた。何だか不思議な雰囲気を纏っている少年。私は今の状況を整理してやっと理解した。
安心した瞬間、大きな雷が洞窟の近くに落ちた。
「ヒ！」
アラレ「怖くない、怖くないよ。目の前に雷が落ちても僕らに当たることはないから…そのまま目を瞑って。」
アラレがそう言うと、私の頭を撫で続けた。そして私は微睡みに落ちた。落ちる間際にアラレが何かを呟いていた事を知らずに。
アラレ「……よくここが分かりましたね。」
「勘じゃよ。にしてお主は誰じゃ」
アラレ「僕？ボクはアラレ。彼女とは旧き友人だよ」
「そうか、嬢ちゃんを連れて帰るぞい。」
アラレ「お好きにどうぞ。近々…」
アラレが言葉を放った瞬間、強風が二人の間を抜けた。そして零が目を開けた頃には既に居なかった。
「ん…ここは…」
「目が覚めたかぇ？」
「……覚めた…所で誰…」
「嬢ちゃん、我輩と一度会ったことあるが…昔と雰囲気が変わったからのぅ…改めて、朔間零じゃ。」
「さくま、れい…。さくま、れい。さくま……れい……さく……れい？…れいくん！？え、ちょ、ま！？」
零「テンパり方は相変わらずじゃな。」
「だって、れいくんまだ学生なんだよ！？学生なのは分かるけど高校生って、なんで！？」
零「それは秘密じゃ。全てを知ってしまうと面白みがなくなるぞい。」
「れいくんの意地悪！」
零「意地悪って、お前なぁ…」
口論するのと束の間、雲の隙間から太陽が差し込んだ。
「ねー、れいくん、暑くないの？溶けない？平気？」
零「我輩を何だと…」
「人。」(即答)
零「だから吸血鬼じゃよ。」
「あーあー、聞こえなーい」
零はAをおぶったまま、宿舎に向かった。
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朔瀬様、リクエストありがとうございます！
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なふなふ(プロフ) - リクエスト有難うございます！マイペースに頑張ります！ (2021年8月12日 19時) (
レス) id: 6391fe03a8 (このIDを非表示/違反報告)
朔瀬 - リスエストで零くんと絡ませて欲しいです。 (2021年8月12日 13時) (レス) id: 6976dcbcc6 (このIDを非表示/違反報告)
なふなふ(プロフ) - わかりました。リクエストありがとうございます。 (2019年8月4日 16時) (レス) id: 6391fe03a8 (このIDを非表示/違反報告)
ぶーりん - リクエストで渉くんと絡ませて欲しいです！ (2019年8月4日 9時) (レス) id: 4738da1722 (このIDを非表示/違反報告)
にゃる(プロフ) - すみません。有難うございます。更新は遅いですがよろしくお願いします。 (2018年9月15日 18時) (レス) id: 66597b0144 (このIDを非表示/違反報告)
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