【黒バス】声を失った歌姫

16曲目 ページ19

うぇぇえい⁉︎←


「わっ！…いつの間に、そこに…」


「すいません、驚かせるつもりはなかったんですが」



そこにいたのは、黒子くんだった。



…前々から影が薄いとは思ってたけど、ここまでとは思わなかった…




「それで、一体何をしてるんですか」



私達の驚き様を目の当たりにしているはずなのに、黒子くんの表情はあまり変わらない。



「まず、貴方こそ誰ですか？」



何故か若干イライラしているのか、完璧に猫を被りきれていない啓くん。



「僕の名前は黒子テツヤです

白銀さん…の、友人です」



今、少し間があった…？


「！…そうですか」



今の間に何を感じ取ったのか、啓くんは突如黒子くんに対する警戒心を露わにした。





本当に珍しい。



さっきも言ったけど、この子、外面は良い子なんだよ←





だから、ここまで人…それも、初対面の人に対して警戒心を露わにする啓くんは初めて見た。




一方の黒子くんはというと、やっぱりあまり表情に変化は見られなかったけど、若干…顔が赤くなっている気がした。あと、啓くんへの目つきが少し鋭くなっていた。





…？





なんだろうこの剣呑な状況。





内心首を捻っていると、





「話すことは無いらしいので行きましょうか、白銀さん」


「⁉︎何を勝手なことを…⁉︎」




知らぬ間に黒子くんに手を取られていて、私はそのまま部屋から引っ張り出されてテレビ局内を走っていた。



もちろん前には私の手を握ったまま走っている黒子くんの姿。









…なんだこの誰も期待してない突然の少女漫画的展開←









あの状況から抜けられたのは黒子くんのお陰なので、彼に感謝しなくてはいけないけど…




啓くんが追っかけてきてないのは、多分マネージャーさんにでも捕まったからだろう。




啓くん絶対、今頃内心激おこだろうなー…









今度お詫びしなきゃ。









勿論、お祓い行った後にね←

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