Tennis match No.42 ページ43
この現実の行く先を考えて、考えた。思考が煮詰まってしまったから、と椅子へ腰を下ろす。
私の部屋には、恐らくコーチ達の意向だったのか何なのか分からないけどピアノが置かれていて、好きな時に弾いてくれて構わないと言われた。ピアノの備え付けの椅子は冷たいけれど丁度良い座り心地。部屋は防音だから気兼ねも無く弾ける。そんな所の配慮ばかり得意なコーチばかりで、私は今この場に居られるんだろうな、と思う。…そもそも、私がピアノを弾けるのにも訳があった。今では、大した意味じゃないけれど。
両親は音楽家だった。父はピアノが、母はフルートができて、とあるコンクールで知り合ったと聞いている。元々世界中を飛び回っていた両親は、日本の国籍で端の方という事で沖縄に家を建て、私を授かったそう。忙しなく世界中を往来していた両親の代わりに育ててくれていたのは永四郎と裕のご両親だった。彼ら二人が生まれるまでは我が子の様に接して貰って育てられた事で、私は自分の両親を嫌う様になる。二人が音楽家だからと私も音楽の道を選ばされそうになっていて、それを拒めばしつこく怒鳴られてばかり。厳格な両親を相手に切羽詰まって家を出ると言って、よく永四郎や裕の家にお邪魔させて貰っていた。
“
" …ん、
“ はいでぇ、
“ する！えーしろ、ゆーじろ、
“
“ あ…えーしろの、
…テニスをし始めたのは小学校に上がった頃。私はそれくらいだけど、よく考えてみたら永四郎達は私の三つ下だから結構酷な事を強いていたのかも知れない。
─────
気付いたら1000hitsしていました。作ってからまだ一週間も経っていませんが、有難う御座います。とても嬉しくて思わず三度見程しました。お気に入りに登録して下さっている方も増えてきて、私の方もやる気が満ちております。恐らくこの物語はパート2にまで伸びる可能性が高い為、もう少ししたら新たにページを作成する予定です。
今後とも、宜しくお願いします。
藍梓
Tennis match No.43→←Tennis match No.41
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 84人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
唯(プロフ) - 初コメント失礼します....! 入江奏多先輩好きなので、思わず舞い上がりました！ 素敵な作品をありがとうございます(*^^*) 長文失礼しましたorz (2018年1月19日 19時) (
レス) id: f51638b8bc (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 原哲也(ハラテツ)の小説も書いて欲しいです (2017年12月7日 22時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：藍梓 | 作成日時：2017年12月7日 22時
