十七話 広がる視野 ページ19
廊下にでて、さぁどうやって見つからずにでていくか…なんて考えていた時のこと。
また誰かが救急車でここに運ばれてきたらしい。なんだか騒がしかった。
階段をおり廊下をのぞくと、タンカで運ばれていたのは…よく知った顔で。
『…、金髪君？』
彼の顔は、見るも無残なほどに真っ赤に染まっていた。
一瞬ウッ、と顔をしかめるも、まぁ見慣れているモノだからすぐに落ち着いた。
何をしでかしたんだろうか。階段から落ちたのかな。(←？)
『……、金髪君がこの病院くるとか予想外じゃんね、』
＊
「―――…」
目が覚めたら横には白衣を着た男性がいた。
そして鼻をかすめる薬品の臭い――俺は病院にいるのか。
寝ぼけている頭を必死で働かせ、もう一度目を開くと、
突然、
グン、と視野が広がった。
「っは…ッ!?」
なんだこれ、なんだこれ。
いつもよりも広がった視野と、医者のあわてた声が、俺をさらに混乱させた。
「んだよこれっ、キモチワリィ…ッ!!」
ギュ、と目をつぶる。
大丈夫です、落ち着いてください。医者はそういって俺の背中をさする。
優しい人の体温を感じ、ようやく安心したあと、もう一度、目を開くと、
視野は、元に戻っていた。
「……、は…、」
…なんだったんだ、今の。
―――これが数年後の俺の武器になるなんて事、このときの俺は、知るよしもなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 61人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
俺@悪童で悪童依存症(プロフ) - 設定に某有名詩人がw (2015年4月7日 13時) (
レス) id: 0009840cf6 (このIDを非表示/違反報告)
狐狗狸＠柚月れん。(プロフ) - 秋谷さん» いやマジで← (2014年1月12日 20時) (レス) id: 82756433f9 (このIDを非表示/違反報告)
秋谷(プロフ) - 狐狗狸＠柚月れん。さん» やめｗｗｗなんてことをｗｗｗｗ (2014年1月12日 20時) (レス) id: 58b118e985 (このIDを非表示/違反報告)
狐狗狸＠柚月れん。(プロフ) - 一話のサブタイトルが『特攻野郎Aチーム』に見えたのは僕だけだろうか← (2014年1月12日 20時) (レス) id: 82756433f9 (このIDを非表示/違反報告)
秋谷(プロフ) - ちぃたむさん» 不憫なキャラ好きなんですよグヘヘ ありがとうございますありがとうございます！がんばります！ (2013年11月21日 18時) (レス) id: 58b118e985 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：秋谷 | 作成日時：2013年11月16日 22時
