狒々、茫然自失。 ページ43
狒々side
ここは奴良組本家の離れ。今狒々の前には横たわっている男がいた。
「……こいつぁ、ワシの組を襲撃したやつじゃねぇか」
狒々が襲撃された時にいた、幹部らしき男だ。だが、どうやらコイツは頭に捨てられたらしい。鯉の坊の息子が言っていた。
『俺たちの目の前で自分の総大将に捨てられた男で犬神、っていう四国の妖怪。銀髪の玉章の妻だっていう女に助けられたらしい』
聞けば、半身はないようなものでほとんど人間、自分の総大将に裏切られた妖怪。
「……………ぁ？」
「おっ、目ぇ覚めたか」
「………？」
焦点の定まらない瞳がだんだん覚醒していき、やがてはっと犬神は飛び起きた。
「……お前、狒々?！玉章が潰したはずじゃ?！それにここは？！俺はどうなってるぜよ？！」
「そう一気に捲し立てんなって。まだ治りかけ何だからな」
犬神は治りかけ、という言葉を聞くと、自分があのときどうなったのか思い出したようだった。だんだん、冷めた目になる。
「……玉章、とうとう俺を捨てたのか」
「……予想してたのかい？」
「まぁな」
犬神はふっ、と視線を外すと、捨てられたし、まぁいいかと呟きながら語り始めた。
「俺は犬神だ。正確には犬神になってしまった術者の末裔。そんな中途半端な俺に光を与えたのは玉章ぜよ。つまり、アイツは俺に光を与えるも、潰すも思いのまま。アイツは正真正銘腹黒ぜよ」
こいつはわかった上で、玉章とやらについていったのか。総大将として、慕ったのか。
ふいに狒々は悟った。
「……流石に消されるのは嫌だったが、誰が……？」
「なんだい、お前も知らんのかい？」
こくん、と頷く犬神。
「なぁ、玉章の妻、ってどんな奴だ？」
犬神は、眉をぴく、と動かし、苦々しく答える。
「……アイツは、白夜。突然現れ、玉章の妻になった。言霊の力を操る。銀髪に青い瞳の賢く、強い女。……俺を助けたのは、アイツか。納得ぜよ」
白夜なら玉章の目を欺けるだろうと納得する犬神を他所に、狒々は恐ろしい可能性に気づいた。
「(待て、俺をあのとき助けたのは、銀髪の青い瞳の美華で言霊と治癒の力をもつ。そんで、犬神を助けたのは、まったく同じ特徴を持つ玉章の妻で、突然現れた女。)」
美華は昔から賢い子供だった。そして、なぜ美華はワシが襲撃されたことを知った？
「何しようとしてんだ…？美華……！」
狒々は犬神の存在も忘れ、呆然とした。
ぬらりひょんの孫娘、考える→←ぬらりひょんの孫娘、再び東北へ
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宵華 - 今のはPC様だお (2017年2月24日 16時) (
レス) id: 2d7cf65dcd (このIDを非表示/違反報告)
宵華 - スマホgetしたからログインしたお（＾＾＊） (2017年2月24日 16時) (レス) id: 2d7cf65dcd (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 宵華さん» ド、ドンマイうん無理って言われたら泣きたくなるよね…((焦 (2016年7月24日 16時) (レス) id: bac1ec816a (このIDを非表示/違反報告)
宵華 - 刹那さん» 父のパソコンだから、無理、って言われた・・・(泣)更新したよ・・・。夢主出てこなさすぎで焦ったよ。 (2016年7月24日 16時) (レス) id: 2d7cf65dcd (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 宵華さん» えっ?いいの?ならそうさせて貰うね!そっかでも私家族に内緒でやってるけど… (2016年7月19日 20時) (レス) id: bac1ec816a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宵華 | 作成日時：2016年4月17日 17時
