リクオ、影を見る。 ページ40
リクオside
「この闇はーーーーーー幕引きの合図だ」
突然畏れの気配が強くなった途端、巨大化した『狗』となった犬神。オレへの怨嗟の声が響き渡る。おそらくそうでしか力を得られないある意味哀れな妖怪なんだろう。
昼のオレがいたんじゃ意味がない。
そう思って闇があるところを見つけ、夜のオレに変わった。
昼のオレは知っている、このことを。
守りたいという気持ちを優先してこの手に出たんだろう。
「学校でこんな姿になるつもりはなかったんだがな・・・」
その弱気な気持ちを振り払うように首を振り、犬神に向かい合う。
「とっとと舞台から降りてもらうぜ。オレもお前も・・・ここには似つかわしくねぇ役者だ」
そのまま刀を手に犬神に向かう。だが巨大すぎて追いつかない。体の周りを駆け抜け、傷つけていく。
しかし、
「っ！」
奴の尾がぶつかり、額から血が流れ出ているのを感じる。
けど、
「やるじゃねぇか・・・お前」
ここで負けるわけにはいけねぇんだよ。
『出たな！妖怪！』
スクリーンに清継の姿が映る。そろそろか。
「今です、若」
「犬の動きを止めました」
つららと首無が動きを止める。清継から昼のオレが今日の演出を聞いていたから、この作戦が通じると思った。誤魔化すこともできる。
「つらら・・・この雪、ちょっとやり過ぎだぜ・・・」
「リク、オオオオオオオオオオオオオオオ！」
＊＊＊
「リクオ、お前は俺がどんな妖怪なのかも知らずに俺を攻撃した！もうお前はおしまいだぜよ！」
「・・・」
一心に喚く犬神。それはもうかなわないだろう。おそらく・・・
「うわっ？！」
突然真っ暗になる体育館。
しかしその次に聞こえた声は、
「た・・・玉章？！」
「失敗したんだね・・・バカな犬神・・・」
暗闇に慣れてきた目が、座り込む犬神の前に立つ男を捉える。
「君の能力は人を恨めば恨むほど強くなる・・・しかし、相手を畏れてしまっては、意味がない・・・」
「何言ってんだ？！玉章！オレを認めてくれたのは・・・お前だろう？！オレはまだやれる！」
「いや・・・もう終わりだ・・・
散れ、カス犬」
「・・・」
オレは見た。自分の信じる大将に消される哀れな犬神を。そしてそれをなんともなく受け止めている玉章を。
「久しぶりだね・・・まさかそんな立派な姿になるとは・・・君を見くびっていたようだ」
リクオ、影を見る（２）→←ぬらりひょんの孫娘、奴良組を見守る。
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宵華 - 今のはPC様だお (2017年2月24日 16時) (
レス) id: 2d7cf65dcd (このIDを非表示/違反報告)
宵華 - スマホgetしたからログインしたお（＾＾＊） (2017年2月24日 16時) (レス) id: 2d7cf65dcd (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 宵華さん» ド、ドンマイうん無理って言われたら泣きたくなるよね…((焦 (2016年7月24日 16時) (レス) id: bac1ec816a (このIDを非表示/違反報告)
宵華 - 刹那さん» 父のパソコンだから、無理、って言われた・・・(泣)更新したよ・・・。夢主出てこなさすぎで焦ったよ。 (2016年7月24日 16時) (レス) id: 2d7cf65dcd (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 宵華さん» えっ?いいの?ならそうさせて貰うね!そっかでも私家族に内緒でやってるけど… (2016年7月19日 20時) (レス) id: bac1ec816a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宵華 | 作成日時：2016年4月17日 17時
