花宮、悪童やめたってよ。【霧崎第一】

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それに対して花園は、涙目で原の手の中の卵焼きを見つめながら

「私のたまごや……花宮の悩みのヒント…」


とうわ言のように呟いた。いい加減弁当か花宮かどっちかにしなさい。


「花宮はね、頭の悪い女の子がタイプなんだよん」



言い終わると、花園に見せつけるようにして原は卵焼きを口に入れて、飲み込んだ。


いや性格悪っ…。恐らくこうした些細な嫌がらせをさせたらいくら霧崎でも原に勝るものはいないと思う。

花園はしばらくうんうん唸って考えているようだった。しかしこれはヒントになるのか。
大体が把握できている俺ならなんとなく理解できるがこの現代文が出来ない女に人の気持ちなんてわかるのだろうか。


「残念ながら原くんにはここまでしか話せませんっ！あ、俺今ウインク出来た！見えた？」


いや見えてねぇよ。見て欲しかったら前髪切れよ。
隣の花園はと言うと、なんなら私が前髪切ってやろうかと言わんばかりに目を細めて微笑んでいた。

だから花園、自分以外の可笑しい奴見ると同族嫌悪するのやめような。

最後に原はできるできる、君ならできる！とその前髪には似合わない某修造風のモノマネをして去っていった。やはり原もキャラ変更を狙ってるんだろうか。

「……原くんって変わってるよね」



「お前が言うか」


今思えば、この事件が俺にとって地獄の始まりだった。

3.花園事変→←＊

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