慰めの言葉１７ ページ22
午前6時、朝のひんやりとした空気を全身で感じながら、今日も首領の部屋へ向かう。
この時間帯から活動を始めている組織内の人間は少ない。
首領室に入ろうとした瞬間、遠くから素足の足音が聞こえてきた。
「Aっ……！！」
「お早うございますエリス様。
！……泣いておられるのですか？」
私がしゃがみ込むと、エリス様は目に溜めていた涙をぽろぽろと零し、私に抱き付いた。
暫くエリス嬢はしゃくり上げながら泣いておられたが、息を整えて私に向き直った。
「昨日の女子会の後から、世話人が居なくなったの。」
「エリス様のお部屋に、一度も現れなかったということですか？」
「そう。待っていても来なかったし、内緒で付けた探知機も反応が途絶えてるし…。
…もしかしたら、連れ去られたのかも。」
「それは一大事です。首領にお伝えしましょう。
ホットミルクをご用意致します。準備が整うまで、お待ち下さい。」
私は首領の寝ているベッドへ小走りで向かうと、首領の耳元で叫んだ。
「首領。一大事でございます。」
「……ん？こんな朝早くから何事だい？」
「エリス様の世話人が失踪しました。」
寝ぼけ眼だった首領の目が見開かれた。
「…本当かい？」
「ええ。探知機も反応無しだそうで。」
「自分の世話人に探知機を付けるなんて、流石エリスちゃんだね。
急いで支度をするよ。話はまたそれからだ。」
普段であれば、まだ起きたくないと駄々をこねる首領だが、今日はすさまじく寝起きが良い。
私にとっても、首領にとっても波乱の一日の幕が開いた。
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (4月25日 1時) (
レス) id: 388da595fc (このIDを非表示/違反報告)
巫子(プロフ) - とても面白いお話ですね！『やめないか。』が『やらないか。』に見えました！←どうでもいい (2018年1月3日 20時) (レス) id: 343e14107c (このIDを非表示/違反報告)
アメヲト - おおおっ！戻って下さり本当にうれしいです♪ (2017年2月14日 21時) (レス) id: dfeb66c68a (このIDを非表示/違反報告)
唯 - お久しぶりです！！ (2017年2月14日 17時) (レス) id: 80ca6023d8 (このIDを非表示/違反報告)
カヤ猫 - 面白かったです！今後森さんとどうなるかが気になります。更新頑張ってください。 (2017年2月12日 19時) (レス) id: 30c508f23e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚澤 | 作成日時：2017年1月12日 23時
