改造喰種〈東京喰種〉 (ページ4)

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驟雨ー後編ーページ4

僅かにコーヒーの匂いが漂ってる…

ここはどこ…？

「あぁ、目覚めましたか」

「んっ……ぅ」

腹部が痛んだ。

「トーカさんに少しおさめて貰いました。それにしても、そんなに長いあいだ食事をとっていなかったんですか？」

「いや…なんというか…ご飯が気持ち悪いんです。変な味がして不味くて…」

「喰種としては当たり前ではないですか？今まで何を食べて生きていたんですか？」

ー喰…種？

私が？

あんなバケモノのわけない。

「私は人間だ！」

「何をおっしゃっているのでしょうか？その赫眼が何よりの証拠ではないですか。それに食事も出来ない…」

「事故に遭う前は普通に食べれてたし！赫眼ってなんの話！？」

「…貴方の妙な匂いといい…貴方はもしかして…」

「あの女子高生も言ってたけど…妙な匂いって何！？」

「混ざってるんです。喰種と人間の匂いがね。」

「は？匂いって…まさか…あんたも喰種…」

「えぇ、私も喰種です。しかしご安心を。私は同種喰いはしませ…」

「なんなんだよ！同種って！私は人間じゃないって！喰種だとでも言いたいのかよ！？」

「…もしかして貴方は元人間なのですか」

「元…だと？ふざけないで！今も人間！」

「ぎゃーぎゃー喚くな…いい加減にしとけ。認めろよ、お前は喰種だ」

さっきの女子高生だ…

「お前、普通に腹減ったぐらいで理性を失って人に襲いかかった事があんのか？ないだろ？そういう事なんだよ。」

「…嘘だ…私は…バケモノなんかじゃない…」

「どいっつもこいつも！金木だってそうだ！バケモン扱いしやがった！」

「トーカさん、落ち着いてください」

「店長！こいつ、バケモノ呼ばわりしたんだよ！追い出してやれよ！」

「彼女がもし金木君と同じなら…彼女はなすすべなく飢え事件を起こすだろう。」

「…わかりました」

そう言って部屋からトーカ？は出て言った。

「今日は泊まっていきなさい。雨も降ってきてしまいましたし。あと、これを食べておきなさい」

茶色い袋に入ったソレ。

きっと人肉。私はそれでも空腹を抑えきれない。

私は我を忘れて貪るように食べた。

終わった後、外を眺めながら

「驟雨、か…」

今日習った事をなんとなく口にしていた。

突然降り出す雨の事だと少し禿げた国語の教師が言っていたのをぼんやりと思い出していた。