第72話 ページ25
次の日には、私の腕の傷跡は無くなっていた。
今日も念のため休んどけと言われた私は、特に仕事が無かった。
A「………槍の練習しよう。」
ここ最近何にもしてなくて、怪我だけが理由ではなく身体が鈍ってしまっているはずだ。
私は槍を持って外へ出る。
まずは手を握ったり開いたりしてみる。
A「やっぱり………。」
明らかに手に力が入らなくなっていた。
このままだったら、槍を構えることは出来ても戦いになった時簡単に弾かれてしまう。
A「とりあえず、練習しよう。」
私は槍を握り、相手がいると想定して槍を振るう。
頑張って手に力を入れるけど……
A「あっ…………。」
何回か振っているうちに、手からすり抜けて槍は地面に落ちてしまった。
このままじゃ……と、最悪の考えが頭を過ぎ去る。
それを捨て去るように頭を振る。
A「久し振りだったんだし、しょうがないよ。ちゃんと毎日やれば元に戻る。」
そう自分に言い聞かせ落としてしまった槍を拾う。
左之助さんはもし私が戦えなくなった時には、一緒に新選組を抜けると言ってくれた。
でも、私は左之助さんに大切なものを捨ててなんて欲しくない。
その為に、私が頑張らないと。
それから何度も槍を振るうものの、すぐに手から滑り落ち、そろそろ腕は疲労で悲鳴をあげていた。
A「はぁ………っはぁ………はぁ………」
私は火照り始めた体を冷やす為に一度部屋に戻って休むことにした。
グッと手を握るけど全然力が入らない。
A「いっそ、雪女の力を使って氷で戦う？」
刃のように尖らせて飛ばせばそれなりの威力がある。
あれなら腕力は必要ない。
A「けど…………」
その力を使うとなれば、他の隊士さん方にも人ではないということが知られてしまう。
そうなったら、人としてみんなと一緒に居られなくなってしまうだろう。
私は少し休んだ後庭に出て暗器を取り出した。
それを目の前にあった木に向かって投げる。
けど、腕力が落ちた私の腕から投げられたそのクナイは木に刺さることなく雪の上に落ちてしまった。
A「暗器も、使えないか。」
手元から氷を作り出し、それを木に向かって打ち出す。
今度はきちんと木に突き刺さる。
A「今の所、戦闘力になるのはこれだけ、か。」
ここに残る為には、この力を使うしかないのかな。
ううん、まだ1日目なんだし諦めるには早いよね。
A「よし！もう一回練習しよ！」
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彗.(プロフ) - 麗輝★ばりっちさん» そこまで言ってくれるなんて本当に嬉しいです！泣いて喜んじゃいます！そう言ってくださる方がいらっしゃるなら頑張って書きますね！！！ (2018年2月12日 17時) (
レス) id: b992a17143 (このIDを非表示/違反報告)
麗輝★ばりっち(プロフ) - 作品全部読みました！めちゃくちゃ良かったです！たまに発狂しました（笑）そのくらい面白かったです！次作も楽しみにしてます！頑張ってください！ (2018年2月12日 17時) (レス) id: c8e72bbc9a (このIDを非表示/違反報告)
彗.(プロフ) - Serenityさん» 楽しみにしてくださってると凄く励みになります！ありがとうございます！！ (2017年11月26日 23時) (レス) id: b992a17143 (このIDを非表示/違反報告)
Serenity(プロフ) - 久々に更新されたと通知が来て、見ました！いつまでも待ちますので、完結楽しみにしています。 (2017年11月26日 11時) (レス) id: 3ab5adeb9e (このIDを非表示/違反報告)
彗.(プロフ) - はるはるさん» ありがとうこざいます！嬉しすぎます！ (2017年11月25日 22時) (レス) id: b992a17143 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彗. | 作成日時：2017年4月29日 0時
