第58話 ページ11
A「そして、左之助さんに会って、ここに連れてきてもらったんです。」
みんな驚いていたけど、黙って聞いてくれていた。
土方さんは、話の内容をじっと噛み締めて、左之助さんの方を見た。
土方「原田、お前は知ってたのか。」
原田「いや、俺も昨日教えてもらったんだ。」
昨日という単語に平助くんは首をかしげた。
藤堂「？ってことは、もしかして昨日先に帰った後、何かあったの？」
それが今日私のことを話す理由なので、私はうん、と頷いた。
原田「実は、この間巡察で懲らしめた奴が何人か仲間を連れてやってきてよ。俺は脇差しか持ってねぇし、Aは体調崩してたしで、ちょっとまずい状況になってよ。その時、Aに助けてもらったんだ。」
斎藤「桜雪にか？」
体調を崩してたのに、という疑問が斎藤さんの頭に浮かんだのだろう。
腑に落ちないという顔をしている。
A「はい、人前ではこの力を使わないようにしてたんですけど………昨日は危なかったし、私が迷惑かけていたようなものだったので、氷で脅したんです。」
原田「それで、Aの本当の姿を知って、どうして隠してたのか、なんで里を出てきたのか、教えてもらったんだ。」
土方「なるほどな。んで、その話をわざわざおれたちにしたのはなんでだ？」
なんで、と聞かれるとは思わなくて、私はきょとんとしてしまった。
土方「今までだって隠せてたんだ、こんな風にいう必要はなかったんじゃねぇか？」
確かにそう、なんだけど。
A「……私が今まで話さなかったのは、嫌がられると思ったからです。嫌われるのは怖いから。………だけど、昨日左之助さんに話して、左之助は私のことを受け入れてくれました。それで、新選組の皆さんなら、話しても、今まで通りで居てくれるんじゃないかなと思って………。隠し事をしているのも、後ろめたかったですし、昨日の不逞浪士に色々噂がたてられて、そこからみなさんの耳に入ってしまうなら、私から言ったほうがいいかな、と。」
言いたいことがうまくまとめられなくて、長くなってしまったけど、ちゃんと伝わっただろうか。
土方「なるほどな。暑いのが苦手なのは雪女だったからってわけか。」
A「はい。」
土方「けど、これからも仕事内容は変えねぇぞ。お前のことは普通の隊士と変わらず扱う。いいな。」
それは、受け入れてもらえたということで。
私は嬉しくて、こぼれる笑みが抑えられなかった。
A「はい！」
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彗.(プロフ) - 麗輝★ばりっちさん» そこまで言ってくれるなんて本当に嬉しいです！泣いて喜んじゃいます！そう言ってくださる方がいらっしゃるなら頑張って書きますね！！！ (2018年2月12日 17時) (
レス) id: b992a17143 (このIDを非表示/違反報告)
麗輝★ばりっち(プロフ) - 作品全部読みました！めちゃくちゃ良かったです！たまに発狂しました（笑）そのくらい面白かったです！次作も楽しみにしてます！頑張ってください！ (2018年2月12日 17時) (レス) id: c8e72bbc9a (このIDを非表示/違反報告)
彗.(プロフ) - Serenityさん» 楽しみにしてくださってると凄く励みになります！ありがとうございます！！ (2017年11月26日 23時) (レス) id: b992a17143 (このIDを非表示/違反報告)
Serenity(プロフ) - 久々に更新されたと通知が来て、見ました！いつまでも待ちますので、完結楽しみにしています。 (2017年11月26日 11時) (レス) id: 3ab5adeb9e (このIDを非表示/違反報告)
彗.(プロフ) - はるはるさん» ありがとうこざいます！嬉しすぎます！ (2017年11月25日 22時) (レス) id: b992a17143 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彗. | 作成日時：2017年4月29日 0時
