階段から落ちたら「彼女」の世界にいました。

32段目 ページ33

及川「いててて…」

腰をさすりながら朝食のトーストをかじる徹

岩泉「ごっそっさん」

「はーい、お粗末さま〜」

岩泉「ここでいいか？」

「うん、置いておいて？」

及川「岩ちゃん、もうちょっと優しく起こせないの？」

岩泉「あ？起きねぇテメェが悪ぃ」

及川「ひどッ！？」

ぶつぶつ文句を言いながらむしゃむしゃと朝からよく食べる徹

「今日なにする？」

岩泉「俺はお前の学校に行く」

「は？」

岩泉「アッチに帰るんだよ」

「帰れるの？」

岩泉「わっかんね…行くかぁー」

「え、ちょ、待ってよ！
怪我するよ！？」

岩泉「早いとこ帰りてぇんだよ」

及川「ん、なんでそんな帰りたいの？
別に良くない？」

岩泉「良くねぇよ！」

口の中にあるトーストを牛乳で流し込み、徹は再び口を開いた

及川「こっちの1年がアッチの１日なんでしょ？
そんな急ぐ必要ないじゃん」

岩泉「そ、うだけど…」

及川「…まさか、岩ちゃん

彼女できたの？」

岩泉「ーっは！？
なんでお前…っあ」

慌てて口を抑える岩ちゃん

「……」

及川「……」






及/貴「「へーーーえっ！！」」

ニタッとムカつくであろう顔をして岩ちゃんに近づく

「えー！いつからいつから？
だれだれー？」

及川「もちろん俺の知ってる人だよね？
ていうか、なんで教えてくれなかったの！？」

岩泉「ちょ、うるせ！
聞くな！来んな！」

「えーだって気になるじゃん？
交換条件でもいいよ？」

岩泉「は！？
お前の彼氏コイツだろ！」

「だーかーらー！
…徹の隠してることとか」

ぼそっと耳打ちをする

岩泉「あぁなるほど
それならOK、んじゃファミレス集合な」

グッと親指を立ててそう合図する

及川「え！？
なに勝手に話進めてんの！？
ていうか俺の隠してることって何！？」

…地獄耳かな

「りょ！」

及川「いやいや、りょ！じゃなくて！！」

岩泉「お前は来るなよ」

「徹は来んなよ」

そう言って岩ちゃんと玄関へ向かう

及川「ああああ仲間はずれだよねそれ！！」

「嘘だよ」

及川「えっ！？」

岩泉「嘘だ」

及川「どっち！？」

財布と携帯だけが入ってるバックだけ持って外に出る
ガチャ、と徹が家の鍵をかけると、私の学校へ足を運んだ。

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