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23段目 ページ24

徹の家の近くに着くと、ポケットに入っていた合鍵を取り出す

徹…いたらどうしよう
そしたらすぐ逃げてー…

そんなことを考えながら前も見ずに歩いていると、誰かの背中に頭をぶつける

「…っあ、すみません!」

バッと謝りながら顔を上げるとそこには

及川「…A?」

徹がいた

私は持っていた合鍵を握りしめる
もしいたら逃げようとか考えてたのに、私は逃げ出せなかった

及川「あ…えと…その…」

朝とは違う
朝はこんなんじゃなかった

こんなに初めてあって2人きりにさせられたような話し方じゃなかった…

デート行く時、吉川さんに会う前のことを思い出すと目が潤んで前が良く見えなくなる

そんな零れそうな涙を必死にこらえ、私は握りしめていた合鍵を黙って徹に差し出した

及川「え…なに」

握りしめていたので見えなかったのか、徹は私の拳の下に手を差し出した
その手の上に合鍵を落とす

「…もう…彼女じゃなくなる私なんかにそれ持ってる資格ないから…」

及川「は?」

「…置いてある荷物、全部捨てていいよ」

及川「え、ちょ、」

「…今までありがとう
楽しかったよ」

徹にそう言い放つと、私はその徹から逃げ出した

こんな時、足が速いのは役に立つ。
すぐに徹から離れられた

「ーーッ!!!」

ボロボロと零れる涙を拭いながら乙葉の家まで走る
すると、曲がり角から誰かが出てきてぶつかりそうになってしまった

「…すみません!」

頭を下げてすぐ謝る
すると頭の上から及川?と聞かれた

「たちばな…」

橘「そそ、俺…ってなんで泣いてんの?
何かあった!?」

「…たちばなぁ!!」

私は頭突きでもするかのように橘の胸に飛び込む
そのままぐいっと胸ぐらを掴むように服を自分の顔へと手繰り寄せた

橘「え、及川!!
ちょ、俺の服伸びるから!
この前買ったばっかのやつだから!!!」

「ばかばかぁぁあ!!!!」

橘「なにかあったのか知らんけど…とりあえず落ち着こう?

服はもういいや…」

橘は私を立ち上がらせると、私の手を引いて公園へ向かった

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紗凪(プロフ) - 晴さん» 晴さん!!もう1年経ったんですか...!早い!いつもコメント本当ありがとうございます!読んでくれてありがとうございます!更新頑張ります! (2017年11月14日 0時) (レス) id: f6db93cbe7 (このIDを非表示/違反報告)
- このシリーズ読みはじめて1年以上は経ちましたな(-∀-´)占ツク開くことめったに無くなったけどコレだけは読み続けてます(^^)更新ファイトです!! (2017年11月13日 17時) (レス) id: c7636460b9 (このIDを非表示/違反報告)
紗凪(プロフ) - アニメ大好きさんさん» コメントありがとうございます!!今頭フル回転させて考えています!もう少しお待ちください!!読んでくれて本当にありがとうございます! (2017年10月26日 22時) (レス) id: f6db93cbe7 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きさん - 更新頑張って下さい!応援してます! (2017年10月26日 18時) (レス) id: f79f2cff8d (このIDを非表示/違反報告)
紗凪(プロフ) - black★さん» コメントありがとうございます!及川さんかわいいですよね!loveだなんて…ありがとうございます!これからもがんばります!! (2016年12月31日 15時) (レス) id: f6db93cbe7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紗凪 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2016年3月5日 23時

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