階段から落ちたら「彼女」の世界にいました。

10段目 ページ11

「づがれだ…」

無事授業は終了し、乙葉と大学を出る

乙葉「おつかれー
ケーキ屋行く？」

「行く行く！」

そのままケーキ屋に直行し、色んな話をして盛り上がっていた


気付くと外は暗くて、私達は笑いながら店を出た


「集中してると時間経つのすっごく早いよね〜」

乙葉「まぁそんなものでしょ！
てかこのあとどうするの？
家帰るの？それとも及川先輩の家？」

「徹の家かな
色々置いてあると思うし」

乙葉「じゃあここでお別れだね
ばいばい！明日は遅刻すんなよー！」

「しないよー！ばいばーい！」

乙葉が見えなくなるまで手を振って、私は徹の家まで歩く

橘「あれ、及川さん？」

「あ、橘さん！」

橘「橘でいいよ、及川さん
何してるの？帰り道？」

「私も及川でいいよ
うん、家に帰るの」

橘「…へぇ
もう暗いし、家まで送るよ」

「え、いいよ！
橘こそ帰って！」

橘「いや、及川女じゃん
一応だよ、一応。」

ね？と言われてしまえばもう断れない
怒られる覚悟で橘と一緒に家に帰る




「ありがとう、橘
もうここでいいよ」

橘「え、でもまだ家に着いてないだろ」

「もうすぐ家だもん
てか、橘の家逆方向でしょ？」

橘「俺はいいんだよ、男だし
ほら、帰るぞ」

「え、だから平気だってば！」

橘「いいからいいから」

家の前について橘を帰す

「ここまでありがとう
またね」

手を振って家の中に入ろうとするとぐいっと手を引っ張られる

「え、な、なに!?」

橘「及川ってさ、彼氏とかいる？」

「は…？なんでいきなり？」

橘「ん、ちょっと気になって
どうなの？」

「え、いるk「俺が彼氏だけど」…は？」

ばっと振り返るとそこには徹が立っていた

及川「なかなか帰ってこないから外出てみたら…なにしてんのキミ」

冷たく鋭い目で橘を見る徹
橘は私の手を静かに離した

橘「いやぁ、彼氏がいるか聞いてただけですよ！
あと暗かったんで送ってきただけです」

ニコニコしながらそう言う橘
私はその言葉にそうなの！と言った

「橘に送ってもらっただけなの！」

及川「へぇ…まぁいいや」

ぐいっと身体を引き寄せられ、気付くと徹の胸の中にいた

及川「もう送らなくていいよ橘クン
Aを送ってきてくれてどうもありがとう
気をつけて帰ってね」

言葉は優しいのに言い方が冷たい…
しかも私、橘にちゃんとお礼言えてないのに…。

そう思いながら背中を押されて家の中に入った

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