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/帰りましょう。97 ページ18

花宮さんを待っている間、妙な沈黙が訪れてしまった




あ「……」




足を渡せば、あと1時間で終わる。あと1時間で、皆とお別れをする




高「なぁ、Aちゃん」




あ「はい」




高「帰ったら何する?」




あ「とりあえず、優勝報告です。けど、多分……」




途中で言葉を切った私を、高尾さんは不思議そうに見た




あ「泣くんだと思います」




高「え…」




あ「私は高尾さんに…皆さんに会えて、すごく嬉しいです。だからきっと、もう会えない」




高「な、に言ってんだよAちゃん。そりゃあ、都合とか場所とかあるだろうけど…あ「無理なんです」…なんで……」




あ「ここから出たら、もう皆さんに会えないとしか思えないんです」




思う、じゃなくてこれは確信




そもそも、全部違う。私は何を望んでいるんだろう。皆と居たいだけ。たったそれだけなのに、無理なんだよなぁ……




あ「だから私は…高「止めてよ」………」




高「そんなこと言わないでよ、Aちゃん。君がそう言うと本当に起こりそうだ。皆でバスケ、するんだろ?」




……赤司さんと同じこと言われちゃった




高「約束守んねーと、怒るかんな。俺、怒ったら怖ぇよ?」




あ「……それは困ります」




高「あーところでだね。Aちゃん」




あ「はい?」




いきなり声が明るくなった高尾さんに怪訝な顔を向けた




高「足、ちゃんと持ってる?」




あ「持ってますけど…」




高「いい?よく聞いてね。それ持ってここから出て」




あ「…え……?」




高「行くよ?3、2、1…」




ぐりんと高尾さんは後ろを向くと、そのまま何かに向かってタックルした




『ゥガアアアアアアッ!!!!!』




あ「ひっ…た、かおさん!」




いつの間にか、後ろには3体のゾンビが居た。嘘だ。だって、鍵閉めて……




高「元から中に居たみたい。走って、Aちゃん」




あ「い、いや…です……3体なんて、」




高「いいから早く!!!!」




低く怒鳴った声に、ビクリと身体が震えた




鍵を開けて、もう一度後ろを振り返ると高尾さんがバットでゾンビを殴っていた




ぎゅっと腕の中のものを抱きしめた。走り出した瞬間に、高尾さんが叫んだ




高「約束守ってな!」




あ「は、いっ……!」




なんでこんな、こんなことになったんだろう。ボロボロと零れる涙のせいで視界がボヤける




やっぱり、皆優しいから。私が傷つけるんだ

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通りすがり - 高尾くんが死んじゃったときはボロボロ泣いちゃいました。 最後はとっても幸せそうで良かったです!! とってもいいお話をありがとうございました! (2019年10月11日 1時) (レス) id: b376688aed (このIDを非表示/違反報告)
- なっ泣けたこんなに泣いたの生まれて25年初めてです! (2018年1月6日 1時) (レス) id: 86518e5421 (このIDを非表示/違反報告)
- すいません、91話、【秀徳】が【秀得】になってましたよ。 (2016年9月10日 5時) (レス) id: aa89b6be9e (このIDを非表示/違反報告)
碧覇(プロフ) - とても、面白く、感動的でした! 今後の赤司さんと夢主ちゃんの話が、みたいです!(ただのリクエストですが)これからも応援しています。頑張って下さい!楽しみにしております! (2016年6月28日 20時) (レス) id: 6a9e057f32 (このIDを非表示/違反報告)
乱花(プロフ) - 凄く面白かったです!赤司様大好きなのでよかったです!沢山ある展開にハラハラしながら何回も読み返しちゃいます(笑)別の作品も頑張ってください! (2016年6月25日 5時) (レス) id: accd4d12ba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:悠りん | 作成日時:2016年2月20日 22時

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