/帰りましょう。96 ページ17
Aside
高「Aちゃんも見つけたことだし…」
高尾さんは上着を脱ぐと、扉を少し開けて廊下の様子を見ていた
あ「高尾さん?」
すると、上着を「社会科室」と書かれたプレートにかけて扉を閉めた
高「花宮さんが探しに来るって言ってたんだ。その時に目印も頼むって……めちゃくちゃいい先輩なんだけど…」
あ「バスケとは別だとか言ってくれたらギャップ萌えですね」
高「イケメンだしな。普通にかっこよかったぜ」
クツクツと笑う高尾さんに笑い返した
高「っにしても、へったくそだな。コレ」
指を指した先には、腕に雑に巻かれた布
あ「い、一応止血だけでもってなっただけです。片手でしたし…!」
高「へいへい。ちょっと待ってろ」
頭をポンッと叩くと、高尾さんは布製の地図を持ってきた
高「秀徳にも、この地図あるけどボロいし汚ぇんだよなぁ。新しくて良かったわ」
巻いていた布を丁寧に外すと、顔を歪めた
高「ひでぇな…これ……痛かったろ?真ちゃんですら…」
あ「緑間さんも怪我をしてしまったんですか!?」
高「あぁ。腕と足をな。ここみたいに布とかなかったから、真ちゃんが持ってた細いテーピングでなんとかしたけどさ」
くるくると綺麗に巻かれていくソレに感心した。どんだけ不器用なんだ、私
高「花宮さんが来たら、一旦体育館に戻ろう。これほっといたらダメなやつだ」
あ「え、嫌ですけど」
高「は…?」
あ「ここの屋上に片足があります。そして、もう片方の足は見つけました」
高「え、いや、はい?」
あ「さっき、武器を探して教卓覗いたらそれらしきものが…」
立ち上がると、慌てて高尾さんもついてきた
高「……おぇ…」
あ「……うぅ…」
なんともリアルな足だこと。血は出てないけどさぁ……
高「こ、れかよ…はぁ、これも巻いておくか。さすがにこのまま持ちたくねぇな……あ、けど…屋上はなんで分かったんだ?」
あ「カンです。上に行くにつれて、ゾンビが多いですよね?」
高「それは、屋上から出てきたからで………そっか。時間経っても、ゾンビが均等に分かれてない」
あ「はい。この足もなんでこんな所にあるかは分かりませんが、運が良かったってことにしておきましょう」
高「でも!その腕については花宮さんに言うからな」
あ「えぇ…!」
高「これ、決定な」
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通りすがり - 高尾くんが死んじゃったときはボロボロ泣いちゃいました。 最後はとっても幸せそうで良かったです!! とってもいいお話をありがとうございました! (2019年10月11日 1時) (レス) id: b376688aed (このIDを非表示/違反報告)
咲 - なっ泣けたこんなに泣いたの生まれて25年初めてです! (2018年1月6日 1時) (レス) id: 86518e5421 (このIDを非表示/違反報告)
柚 - すいません、91話、【秀徳】が【秀得】になってましたよ。 (2016年9月10日 5時) (レス) id: aa89b6be9e (このIDを非表示/違反報告)
碧覇(プロフ) - とても、面白く、感動的でした! 今後の赤司さんと夢主ちゃんの話が、みたいです!(ただのリクエストですが)これからも応援しています。頑張って下さい!楽しみにしております! (2016年6月28日 20時) (レス) id: 6a9e057f32 (このIDを非表示/違反報告)
乱花(プロフ) - 凄く面白かったです!赤司様大好きなのでよかったです!沢山ある展開にハラハラしながら何回も読み返しちゃいます(笑)別の作品も頑張ってください! (2016年6月25日 5時) (レス) id: accd4d12ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:悠りん | 作成日時:2016年2月20日 22時