／帰りましょう。９２ ページ13
あ「ぃ……や……」
花「A？」
あ「っ！上です！」
バッと上を見上げる皆の顔が青くなる
グチャッと床に落下したゾンビはノロノロと立ち上がった
丁度真上に居たので、花宮さんに腕を引っ張られて回避する事が出来た
『ァ……アァ……』
窓にユラリと影が映る。ユラリ、ユラリ、ユラリ……
あ「は、な宮さ…」
花「…マズイな」
教室から除くギョロッとしたたくさんの目。窓に張り付く手。パクパクと何かを言っている口
私たちは、いつの間にか無数のゾンビに囲まれていたのだ
花「お前ら、一旦戻るぞ。階段へ突破するしかない。合図したら走れ、いいな」
コクリと皆が頷き、ギュッと手にある鉄の棒やバット、スタンドマイク、包丁を握りしめた
ジリジリと詰め寄ってくる
そして、ゾンビが一斉に飛び出そうした瞬間に、花宮さんが叫んだ
花「走れっ！！！」
ドンッと鈍い音を立てながら前方のゾンビを突き飛ばした原さん達の後を追って走り出す。しかし、さっきまでは居なかったはずなのに、廊下の至るところにウロウロと歩くゾンビがいた
花宮さんに腕を引かれながら懸命に走る
３階まで降りた時、私と花宮さんの間にあまり負傷していないゾンビが飛びかかってきて、手が離れた
花「Aっ！っち！取り敢えず逃げろ！後から探してやっから！」
あ「ぜ、絶対ですよ！？」
そのゾンビのせいで、私は１人で２階を走るハメになった
４階に比べて、数が少ない
何処かに隠れようと教室を除くと、ドアガラスに反射して何かが落ちてくるのが見えた
あ「ひぃっ…！」
上からゾンビが落ちてきて、私の腕を掴んだ
あ「やっ！い゛っ……！！！」
捕まれた所がジワジワと焼けていく感覚がした
少しずつ、他のゾンビが近づいてくる。私は、激痛を堪えて振り払い、近くの教室に飛び込んで鍵をかけた
バンッ！バンッ！と扉を叩かれるが、開ける知能はないらしい。後ろのドアの鍵も閉めて、ゾンビが興味を無くすのを待った
ここはどうやら社会科室のようだ。長机や地図、古い本があり落ち着く雰囲気だった
１番奥の長机に身を隠し、腕を見てみると手形に赤く腫れ、出血していた。未だに激痛が襲い、意識が飛びそうになる
あ「はっ…はっ……」
一先ず、出血を止めないと……具合が悪くなってきた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 747人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
通りすがり - 高尾くんが死んじゃったときはボロボロ泣いちゃいました。 最後はとっても幸せそうで良かったです!! とってもいいお話をありがとうございました！ (2019年10月11日 1時) (
レス) id: b376688aed (このIDを非表示/違反報告)
咲 - なっ泣けたこんなに泣いたの生まれて25年初めてです！ (2018年1月6日 1時) (レス) id: 86518e5421 (このIDを非表示/違反報告)
柚 - すいません、91話、【秀徳】が【秀得】になってましたよ。 (2016年9月10日 5時) (レス) id: aa89b6be9e (このIDを非表示/違反報告)
碧覇(プロフ) - とても、面白く、感動的でした！ 今後の赤司さんと夢主ちゃんの話が、みたいです！(ただのリクエストですが)これからも応援しています。頑張って下さい！楽しみにしております！ (2016年6月28日 20時) (レス) id: 6a9e057f32 (このIDを非表示/違反報告)
乱花(プロフ) - 凄く面白かったです！赤司様大好きなのでよかったです！沢山ある展開にハラハラしながら何回も読み返しちゃいます(笑)別の作品も頑張ってください！ (2016年6月25日 5時) (レス) id: accd4d12ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：悠りん
| 作成日時：2016年2月20日 22時
