/帰りましょう。93 ページ14
布製の地図を見つけたので、それを拝借しグルグルと雑に巻いた
巻き終わる頃には、扉を叩く音はせず微かにゾンビの声とその足音が聞こえるぐらいになった
一先ず、この痛みが和らぐまで休憩しよう
花宮side
アイツは大丈夫だろうか
目の前のキモい化け物を殴りながら走る。3階の生徒棟に繋がる通路を進もうとしたらゾンビが来て、俺だけ生徒棟に行けなかった
健太郎が今吉さん達に説明するだろ
Aがどの階にいるか分からなかったので、1階から探す事にした
上に比べて断然と数も少なく、柱を利用しながら前に進む。一つずつ教室に入り探したが、居なかった
そういえば、秀徳の奴らどこにいんだ?このゾンビから逃げているはずだが…
奥から2番目の教室を除くと、何かが動いたのが見えた。化け物かと思ったが、月明かりでオレンジのジャージだと気づいた
花「おい」
ガラッと開けて声をかけると、顔が青い高尾の顔がコチラを向いた
高「花宮さ…!」
今にも泣き出しそうな顔になるからガラにもなく慌てて駆け寄った
花「どうしっ……!」
緑「……ぅっ…ぐ……はっ、はっ……」
腕と足のジャージが赤く染まっている。ゾンビにでもやられたのだろう。細いテーピングがグルグルと巻かれて止血はしてあるようだ
花「脈が低いな……先輩は?」
高「3階に逃げてきたけど、ゾンビのせいで分かれたんス。逃げる途中でドアに隠れてた奴に……」
必死でコイツの目で気づいた時には遅かったのか
花「お前、怪我とかは?」
高「俺はなんとも…」
花「そうか…」
少し顎に手を当てて考える
花「取り敢えず、コイツを運ぼう。俺が肩を貸すから、お前がゾンビを殴れ。だが、それは生徒棟まででいい。生徒棟にはゾンビが入れないらしいんだ」
バットを渡すと、コクリと頷いた
花「後……高尾。生徒棟まで行ったら、もう一度この棟に戻ってくれないか。Aが行方不明なんだ。俺達もゾンビのせいで分かれた」
高「っ!?分かりました。どの階に居るか心当たりは…?」
花「この階には居ないから、2階の何処かに隠れているはずだ。俺もコイツを運んだら戻ってくる。それまで一緒にいて、そこを動くな。目印も頼む」
高「うす」
少しは嫌な顔をされると思ったが、案外聞くもんなんだな
747人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
通りすがり - 高尾くんが死んじゃったときはボロボロ泣いちゃいました。 最後はとっても幸せそうで良かったです!! とってもいいお話をありがとうございました! (2019年10月11日 1時) (レス) id: b376688aed (このIDを非表示/違反報告)
咲 - なっ泣けたこんなに泣いたの生まれて25年初めてです! (2018年1月6日 1時) (レス) id: 86518e5421 (このIDを非表示/違反報告)
柚 - すいません、91話、【秀徳】が【秀得】になってましたよ。 (2016年9月10日 5時) (レス) id: aa89b6be9e (このIDを非表示/違反報告)
碧覇(プロフ) - とても、面白く、感動的でした! 今後の赤司さんと夢主ちゃんの話が、みたいです!(ただのリクエストですが)これからも応援しています。頑張って下さい!楽しみにしております! (2016年6月28日 20時) (レス) id: 6a9e057f32 (このIDを非表示/違反報告)
乱花(プロフ) - 凄く面白かったです!赤司様大好きなのでよかったです!沢山ある展開にハラハラしながら何回も読み返しちゃいます(笑)別の作品も頑張ってください! (2016年6月25日 5時) (レス) id: accd4d12ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:悠りん | 作成日時:2016年2月20日 22時