/帰りましょう。111 ページ32
スルリと手を解いて、もう一つの光に近づいた
緑「なぜだ?」
火「皆こっちから行ってるぜ…?」
青「だからお前も……」
少し混乱しているのか、まゆを寄せている。しかし、高尾さんと赤司さんだけは、顔を俯かせていた
あ「私は女子の部なので先に終わったじゃないですか。それに、もう会場から結構離れた場所まで帰っていますし……」
黒「……Aさん」
何か言いたそうな黒子さんに、首を振った
黒「……そうですか。じゃあ、皆さんも行きましょう。赤司君、先に行ってますね」
赤「…あ、あぁ」
光に消えていく。手を振っていたので、私は笑顔で振り返した
高「Aちゃん!」
あ「っ!高尾さん?」
高「約束っ守れよ!絶対だかんな!」
あ「もちろんです」
高尾さんは眉を寄せたが、ニッと笑って「お先」と後に続いた
残るは赤司さん
あ「…赤っ…!」
いつの間にか目の前にいた赤司さんに抱きしめられて、声が詰まった
あ「あ、のっ……」
赤「A…俺は……」
そうだ。言わないと…
あ「好きです」
赤「え……?」
あ「伝えたいこと、です。私は、皆さんが好きです。けど、赤司さんはそうじゃなくて……」
少し恥ずかしいけど、後悔はしたくない
あ「いつ好きになったのかは分かりません。けれど、この気持ちは確かなんです。私は赤司さんが大好きです……え、と…それで…んっ!」
唇が温かい。目の前には赤司さんが居て、驚いて固まってしまった
赤「……俺も…」
あ「っ…」
赤「Aと同じ気持ちで、俺もAが大好きだよ」
信じられなくて、目を見開くとクスリと笑われた
赤「嬉しいよ、A。まさか、Aがそんなこと言ってくれると思わなかったから」
あ「わ、私もですよ」
ドクドクと溢れる暖かい何かが私の頬を緩ませる
赤「…俺達もそろそろ行こうか」
あ「はい」
離れて行く温度に、手を伸ばしそうになる
あ「ぁ……」
手をギュッと握りしめて、光の前に立った
赤「A。また、会えるか?」
あ「…会えますよ。好きな人と離れるのは寂しいので…」
赤「っ!全く……可愛いヤツだな」
あ「頬が赤いですよ」
赤「Aもな」
2人で笑い合う。そして、足を踏み出した
あ「……ばいばい。赤司さん…」
_________ずっと、大好きです
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通りすがり - 高尾くんが死んじゃったときはボロボロ泣いちゃいました。 最後はとっても幸せそうで良かったです!! とってもいいお話をありがとうございました! (2019年10月11日 1時) (レス) id: b376688aed (このIDを非表示/違反報告)
咲 - なっ泣けたこんなに泣いたの生まれて25年初めてです! (2018年1月6日 1時) (レス) id: 86518e5421 (このIDを非表示/違反報告)
柚 - すいません、91話、【秀徳】が【秀得】になってましたよ。 (2016年9月10日 5時) (レス) id: aa89b6be9e (このIDを非表示/違反報告)
碧覇(プロフ) - とても、面白く、感動的でした! 今後の赤司さんと夢主ちゃんの話が、みたいです!(ただのリクエストですが)これからも応援しています。頑張って下さい!楽しみにしております! (2016年6月28日 20時) (レス) id: 6a9e057f32 (このIDを非表示/違反報告)
乱花(プロフ) - 凄く面白かったです!赤司様大好きなのでよかったです!沢山ある展開にハラハラしながら何回も読み返しちゃいます(笑)別の作品も頑張ってください! (2016年6月25日 5時) (レス) id: accd4d12ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:悠りん | 作成日時:2016年2月20日 22時