傍観者でいたかった【D.Gray-man】

24.ごめんなさい ページ26

.



ティキの腕の中は
とても暖かい





安心できる




だけど、、、いいの？
ティキは私を
殺さないといけないんじゃないの？






テ「心配しなくても
千年公には俺から上手く言っとく」




『、、、なら、いいんだけど、、、』




テ「なんなら一緒に来る？」





『？！』





一緒にって、、、



それは
自ら殺されに行くようなものでは、、、？





ティキは守ってくれても




それでも千年伯爵には
勝てないんじゃないの？






テ「仲間が死んで行くの
見たくないんだろ？

俺たちはこれからAの仲間を
沢山殺して行く

Aは今まで以上に
沢山見ていかないといけなくなる

それなら俺と一緒に来れば
そんなもん見なくてすむ」





今まで以上に
戦争が激化するのは

なんとなく予想がついていた



もしかしたら
今仲良くしているエクソシストたちも
これからの戦火の中命を落とすかもしれない





そう考えると




とても怖い






私は適合者なのに




でもそれでも
エクソシストとして戦うのは怖くて



『私は、、、』





ティキの手を取れば




私は幸せなのかもしれない





嫌なものは見ないで
好きな人の側にいて






でもね、、、でも、、、





それを想像すると


私の心臓はズキっと痛むんだ






『、、、ごめんなさい、、、』




テ「やっぱり
仲間が大切？」





『私は、、、適合者だから

教団を裏切ってしまえば


次にあぁなるのはきっと私、、、』





そう言って私は指差した

遠くに見える咎落ちの姿






イノセンスがある限り

私はティキを選ぶ事が出来ない





だからといって
私がハートのイノセンスを持っている以上
私が解放されるのは



私が死んだ時だけ






テ「適合者ってのも
大変だねぇ〜」




『神の使徒らしいからね』





神を裏切れば天罰がくだる






ねぇ、、、ならなんで神様は





こんな私に大切なハートのイノセンスを
託したの？



只の気まぐれ？






アレンくんやリナリーや神田みたいに
教団に心から尽くしてくれる人は
沢山いるのにね





『ごめんね、、、ティキ、、、』






私が顔を近づければ

彼は優しいキスをしてくれた






甘い甘いステキなキスなら良かったのに





このキスは切ない、悲しい
でも優しいキスだった









.

25.嘘→←23.ターゲット

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す