頼むから勉強させろ［番外編］【朔間凛月】 (ページ10)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:21,345 hit

・ページ10

どこにツボる要素があったのか、未だに朔間はケラケラとわらっている。

ともあれ、元気そうで良かった。

何をそんなに心配してたんだろう。

考えてみたら変な話だよなぁ……

『……ん？』

ふと視界に白いものが写り、目線をそちらに向けてみると、

『わ、』

……雪だ。

『朔間、朔間。雪だよ。』

朔「ん……？わあ、本当だ。

寒いと思った～。」

朔間もようやく笑うのをやめて、外の景色を見る。

ふとその景色の中に、異質なものが見えた。

『……？なにあれ？』

庭に落ちてる、キラリと光る何か。

朔「どれ？」

あれだこれだと言ってもわかりにくいと思ったので、庭に降りて拾ってみる。

『これだよ。ネックレス…いや、チャームかな？』

真っ赤な宝石がついた、チャームだった。

朔間に見せると、朔間は少し驚いた顔をした。

朔「……それ、レッドスピネルじゃない？」

『レッドスピネル？何それ？』

朔「その宝石。

レッドスピネルっていう、絶大な力を持ってるパワーストーンの１つだよ。」

『へぇ～……なんで知ってるの？』

朔「親がよくつけてたから。ていうかうちの一族は皆持ってた気がする……確かね。」

『そうなんだ……

あっ、でも確かに、』

宝石を、上の電球に照らし合わせる。

『……朔間の目とそっくり。』

内側から輝く、澄んだ赤色。

『綺麗だね。』

眩しくて、少し目を細めた。

朔「俺の目が？それとも宝石が？」

視界にずいっと顔を入れて聞いてくる朔間。

驚いて少し体をそらす。

『んーどっちも？』

朔「それはダメ。どっちかにしてよ。」

『ええ…どっちもほぼ同じじゃん。』

朔「そんな風に考えるってことはそこまで綺麗って思ってないんじゃないの？」

『めんどくさいな！？

なんでそんな必死なの！？』

と言うと朔間は少し笑う。

朔「いいじゃん。褒めて欲しい気分なの。」

あまりに儚げに笑うもんだから、また少し心配になって。

気づいたら、朔間の頭に手を伸ばしていた。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

すみません本編更新開始の日時14日じゃなくて27日でしたm(_ _)m

あとこの番外編１つの話題にいろんなリクエストを詰め込んでいるのでもう少し長くなりそうですがお付き合いください……