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第二話 ページ3

志「古高俊太郎の奴が新選組に捕まったらしいぞ。」



志「あいつは気の毒なやつだな。」



志「新選組に口を割らねばいいんだが。」



志「あんな訳のわからな奴らに、古高が口を割るわけなかろうが。」



障子の向こう側では、志士たちの話が聞こえる。



お茶を持ってきたのだが、なんとなく入りづらい。



貴「ここに置いておこうか。」



あんまり関わってもめんどくさいだけだし。



でもなー、主人がうるさいんだよなー。



貴「うーん・・・。」



?「部屋の前で何をしてる。」



貴「ひゃ!」



さっきまで居なかった人が目の前に立っていた。



金色の髪をしたその人は、俺の持っているお茶に目を落とす。



?「茶を持ってきたのなら入ればいいだろう。」



貴「いやぁ、私もそうしたいんですけど。何となく入りづらくて・・・。」



?「何故遠慮する必要がある?これだから人間は解せぬのだ。」



人間って・・・貴方も人間じゃ・・・。



貴「えっと、なんかすみません。」



面倒事はなるべく避けたい。



なにを謝ってるのか自分でもわからなかったが、なんとなく頭を下げてしまった。



?「貸せ。」



貴「え?」



金髪の人が、俺の持っていたお盆を取り上げた。



?「早く持っていかないと、茶が冷めるだろう。俺が持って行ってやる。」



予想外の言葉に、唖然としてしまう。



貴「い、いいんですか?」



?「特別だ。その代わり、お前の名を教えろ。」



貴「私の、ですか?」



?「あぁ。」



貴「斎藤Aです。本当にありがとうございました。助かります。」



俺は深く頭を下げてから、足早にその場から立ち去った。



数分後、その時はあっという間に来た。



ダンッ――



?「会津中将殿御預かり、新選組。詮議の為、宿内を改める!!」



戸の壊れる音と同時に、男の人の大きな声が宿に響いた。



貴「え・・・。」



階段を降りようとしていた俺は、直ぐに2階へ上がり押し入れに身を潜める。



面倒事なんか死んでもごめんだ。



志「新選組だ!」



すぐさま辺りが騒がしくなる。



俺は、隠していた短刀をギュッと握り締める。



本当に危ないときはこれで何とかするしかない。



そう簡単にはやられたりしないと思うけど。

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百目鬼(プロフ) - 沓名さん» ありがとう! (2014年7月22日 22時) (レス) id: ba2c7dd8f3 (このIDを非表示/違反報告)
沓名(プロフ) - 分かりやすくまとめてくれてありがと! 更新がゆっくりでも待ってるから大丈夫だよ(^^)/ 頑張ってね♪ (2014年6月9日 0時) (レス) id: 8dd220fc52 (このIDを非表示/違反報告)
百目鬼(プロフ) - 月夜桜さん» ありがとう☆ 学校に包帯巻いてドヤ顔で登校してきた君に言われるとは光栄だよ☆ (2014年6月8日 21時) (レス) id: ba2c7dd8f3 (このIDを非表示/違反報告)
百目鬼(プロフ) - 玲音さん» wwwだしょ? 頑張るっす(`・ω・´) (2014年6月8日 21時) (レス) id: ba2c7dd8f3 (このIDを非表示/違反報告)
月夜桜(プロフ) - 人のこと言えない中ニっぷりだね!(^ω^) (2014年6月8日 20時) (レス) id: be8b5973b3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雷々 | 作者ホームページ:http://nekomoti  
作成日時:2014年4月23日 0時

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