天才転校生たちは知っている高校生編 part2 (ページ4)

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遊具の中へページ4

アーヤside

彩ファンに見つかっちゃった!1階の正面ドアから出る!

KZのLINEグループに文章を打って書いた通り正面ドアから外に出た。

「そう。だからすぐに入れるようにしておいて！」

ナツはお手伝いさんに電話をしている。

ファンに見つかるなんてかなりの緊急事態。

お手伝いさんもきっと慌ててるだろうな。

私達はいつも見つからないように最大限の注意を払っているからね。

だからあの時、ナツの判断にビックリしたんだ。

だってあそこで逃げたら私達の正体を言ってるようなものでしょ？

いつもだったらちゃんと対応しているのに・・・。

どうしたんだろう？

「彩！左行くよ！」

「う、うん！」

私は考えるのを一旦止めてナツに懸命についていく。

ナツはすばしっこくて集中していないとすぐに置いてかれちゃう！

ナツは左に曲がって近くの公園に入った。

あまり人がいない割にかなり広いので寂しく感じる。

そして真ん中らへんにあったドーム型の遊具に身をひそめる。

息が上がっていて、大きく息を吸いたいけど今は我慢。

ドーム型だから音が外に響いて中に人がいることぐらい誰でもわかっちゃう。

『大丈夫？』

ナツがスマホのメモ機能を使って私に見せてくる。

『大丈夫。これからどうするの？』

『少し回り道になるけど人があまり集まらない道を通って帰ろう。それにこれ見てよ。』

ナツがスマホの画面を変えて掲示板を表示する。

《駅の近くのショッピングモールでKZの彩ちゃんと菜月ちゃん発見！》

《他のメンバーもいる可能性あり！》

《今向かってる！まだいますように！》

《変装してるって！》

《えー、見間違いじゃないの？》

《そこの駅からは遠いよー。》

《会いたい！》

《サインほしい！》

《もういないんじゃない？》

《ショッピングモールを走って出ていく人見た！》

《まじ？》

《調査中だったら迷惑では？》

《友達とショッピングモールの外を捜索中！》

《見つからないー。情報募集！》

コメントはどんどん増えていく。

これはまずい。

『みんなは多分大丈夫。ほら。』

今度はKZのLINEグループを見る。

黒木了解。2階の出口から出て、ロータリーで駅に向かってから帰るよ。

上杉1階の南出口から出る。

『ホントだ。私達も早く行こう。』

やっと息も整ってきたし。

ナツは頷いて遊具から出た。