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episode6 ページ7

「セッちゃんさっきからぼーっとしてるけどどうかしたの?」

凛月に言われ、泉ははっとしたような表情をした。


「……くまくんが言う?
さっきの打ち合わせのときしにかけだったけど?」

「今はもう日沈んでるし全然余裕〜」

確かに、と嵐。


「泉ちゃんなんだか心ここにあらずって感じね」

レオがはははと笑う。
「メイドさんに緊張でもしてるのかー?」

そういうわけじゃないけど、と泉。
司も泉の異変を心配そうに見つめている。

「なにか変なものでも食べたのでしょうか」
「……なんですぐ食べ物に結び付けるのかなぁ」


なんでもないから、気にしないで。

そう言って泉はふいっとそっぽを向いた。


「そういえば、さっきのメイドさん、ネイルとーってもかわいかったのよねェ」


嵐が話題を変えた。
あ〜、と凛月。

「水色できれいだったよね。私服の色とも合ってた」

「よく覚えてますね。私服姿など10分ほどしか見ていなかったのに」

レオがまた笑った。


「灰色のワンピースだろ〜? 俺も覚えてる! セナの髪の毛みたいできれいな色だなぁって」

「……は?」


泉が輪に戻ってきた。

「確かに、泉ちゃんの髪みたいだったわね言われてみたら」
「それにnailの色は瀬名先輩のimage colorでもありますしね」

「聞いた? セッちゃん。運命のメイドさんだって」

「なんでそうなるわけ……。灰色の服も水色のネイルもそれだけで運命って意味わかんないんだけど〜?」


好き勝手に話すメンバーにあきれたように泉は言った。


(なーにが運命だよ。馬鹿じゃない?)


さっきまで席についていたメイド──Aのことを思い浮かべる。




(でもなんでかな、前に会ったことがある気がするんだよねぇ)



泉がAのことを少し気に留めていることを、彼女は知る由もないだろう。

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咲愛(プロフ) - ツキさん» コメントありがとうございます!始まった頃から読んでいただけているとは、大変うれしいです!続きは本日中に公開出来たらと思ってますので、ぜひぜひ今後ともよろしくお願いします! (2023年2月22日 16時) (レス) id: 8b89f62398 (このIDを非表示/違反報告)
ツキ(プロフ) - この作品が始まった頃から楽しく読ませて頂いてます!毎日更新が楽しみで素敵な作品に出会えたなと思いました!続き楽しみに待ってます! (2023年2月21日 22時) (レス) @page50 id: 56454ebf31 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:咲愛 | 作成日時:2023年1月27日 12時

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