それはやっぱり君でした【にのあい】 (ページ32)

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ほんの数年ページ32

夜中に目が覚めて隣を見たらカズがいなくて。

キッチンに行ったらカズと美羽ちゃんがカウンターに座って話してた。

盗み聞きなんてするつもりなかったのに。

リビングのドア付近で思わず立ち止まってしまった。

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和也：「………なに言ってんの？」

美羽ちゃんは可笑しそうに笑う。

美羽：「…だって…」

和也：「なんだよ。」

美羽：「安心じゃん。」

和也：「なにが？」

美羽：「私には雅紀がいる。和也には…Aちゃんがいる。」

和也：「………。」

美羽：「雅紀がそばにいてね？ずっと幸せだなぁって。和也にもそーゆう人できてたらいいなぁって思ってた。」

カズは一体どんな顔で美羽ちゃんの話を聞いてるんだろう。

美羽：「ありがとう、幸せになっててくれて。」

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カズは空になったペットボトルをクシャッと捻じ曲げるとその音がリビングに大きく響き渡った。

和也：「…美羽に礼を言われる筋合いはないし。」

カズの低くて呟くような、声。

A：「………。」

出て行くチャンスを逃した私はその場に立ち尽くす。

…なんだろう。

この2人が付き合ってたのは高校生活のほんの数年だったはず。

なのに…