星空の下で (ページ28)

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第26話ページ28

まだ夜の明けきらない早朝、私は身支度を整えて事務所の玄関に立っているみんなに向き合った。

「気をつけて行ってこい」
「ありがとう、ランラン」

「寂しくなったら、いつでも電話していいからね？レディ」
「うんうん！俺たちも、待ってるからね！」

「Aちゃん、行ってらっしゃい」
春ちゃんが柔らかい笑顔を浮かべる。

「ありがとう、みんな…行ってきます」

結局、藍ちゃんとはそれまで何も話せないまま私は日本を旅立ったのだった。

飛行機に乗ること10時間以上。

「はぁ…着いた！アメリカ！」

遂に到着である。

飛行機を降りて一歩空港の外に出てしまうと、もう聞こえてくるのは完全に英語ばかり。

故郷である、約10年ぶりのアメリカだった。

「えっと…とりあえず家に行かないと」

お母さんに手紙を出したら
「あー、これからお母さん1ヶ月近く帰らないから、それでもよければ」
と、返事が来ていた。

これから1週間ほどの、懐かしいアメリカでの生活に胸が高鳴っていた。