星空の下で (ページ21)

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第19話ページ21

嶺ちゃんに手を引かれて戻ると、春ちゃんが真っ先に駆け寄ってきた。
「Aちゃん、大丈夫でしたか？」

ワケありなだけあって、ぎこちない笑みを浮かべた。

ふと視線を上げると、藍ちゃんとばっちり目があってしまった。

「A。後で、話したいことがあるんだけど」

長い前髪に隠れた藍ちゃんの顔から、その表情を伺うことはできなかった。

「…分かった」
何を言われるのか怖かった。声、震えてなかったかな。

そこにみんなが駆け寄って来る。
「A！お前大丈夫なのかよ！？」
「皆Aの事を心配していたのだぞ」

「大丈夫だよ。ごめんね」

ふと２つの視線を感じる。

「ミューちゃん、ランラン…」

「どこ行ってたんだよ。勝手にいなくなんじゃねぇ」
「ふん、愚民が」

その時、心が凍りついたように感じた。2人に嫌われちゃったかな…。
嶺ちゃんは普通だったけど、これで藍ちゃんにも嫌われちゃったらもう立ち直れない気がする。

すると嶺ちゃんがニコニコして言う。
「またまたぁ、そんなこと言って！Aちゃんがいなくなったって聞いてずっと探しに行くって1番聞かなかったのは、この2人なんだよ～？」

え？
じゃあ、照れ隠しってこと？
あまりのツンデレっぷりにぽかーんとしていると。

「嶺二！」
「余計な事を言うでないわこの愚民が！」
「ヒドイ！」
見事に2人から見えない攻撃が嶺ちゃんにクリーンヒット。
嶺ちゃんは撃沈した。