【m.s.s.p】私が推しの4人らにモテるはずがない (ページ5)

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4時間目ページ5

『あっにめ、アッニメ…！』

放課後はすぐに家に直帰して某アニメの配信時間の待機をした。
私は基本、コメントもしないで静かに見るタイプだがいざ始まると声が出るほど1人で盛り上がっている。
一人暮らしだから親が入ってくる心配もなく、部屋の中も私の趣味しかないオタク部屋だ。
もちろん、薄い本もそっち系のノベルもいっぱい並べてある。
…絶対にオタク仲間か共通の友人しか招き入れられない。

『始まった…！あぁ、みんなかっこいい…！』

画面内に写っているキャラは学校にいるあの4人と本当にそっくりで、親近感が湧く。
だからこのアニメだけは私にとっては唯一の癒やし枠でもあったりする。

--くっ…！レッド…俺が囮になるからお前は…！

--何いってんだ！お前が行くなら俺も…！

『…え？』

--待ってくれ、2人だけ犠牲にはさせない…！

--俺たち4人で力合わせてあいつを仕留めるぞ…！

明らかにこれは死亡フラグの展開だった。
4人は手を繋いで輪になって身体中が光りだして天を仰いだ。

『う、嘘でしょ…やめてやめて』

--俺たち、来世でも一緒だといいな…

--何言ってんだよ、当たり前だろ

『……』

最後のシーンは4人が並んで眠っているシーンでこのアニメ配信は最終回となってしまった。

『……』

頭が真っ白だった。コメント欄は阿鼻叫喚で一斉に流れている。
「死なないで」、「いやああああ」、「なにこの糞展開」とか…いろいろ。
いやそれよりも私は、推しキャラ達が死亡したことがショックで放心状態だった。

『…もう、無理…』

私はベッドに倒れて泣きじゃくった。
たかが2次元のキャラごときでって思うかもしれないが、私にとっては心の拠り所でもあったのだ。
推しが幸せなら全然良い、だけど死なせるのは別問題だ。
この世から消したのと一緒だ。なぜ死なせた！？推し達がなにをしたというんだ！？
ほぼ打ち切りに近い終わり方をされたのも納得いかないが、とにかくもう…なんで死なせたんだ…。

『みんな…どうして…っ』

もう頭の中は終わりの世界で白黒しか映らなかった。
明日も学校だけどそんな気力ない…。てか晩ごはんも作る気力も、全てなにもやる気起きなくなった。
…そうだ、推し達の仏壇用意しなきゃ。嫌だな…どうして犠牲にするようなことしちゃうの。

これからどうしてけばいいんですか私は。
あれ以上の良い推しを見つけることはあるんだろうか…。

『はぁぁ…』

私は数時間後に鳴り響く着信音すら無視でひたすら眠った。

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