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ぽけーっと倉持の言葉にわけわからん、と言いたげな栄純。
そんなの気にせず倉持は栄純にもっと食えよと半ば強引に食事をとらせた。
そんな時
春乃「じゃあこれいっぱい食べてください!Aちゃん沢山作ってくれたので!」
話を聞いていたのか
おにぎりをトレーに持ってた春乃が
栄純におにぎりを渡した。
ちゃんとAが作ったやつだ。
多分だけど春乃はあとのことを考えていない。
良かれと思ってなのだろうし
春乃はわざとそういうことをするような子ではない。
純粋だからこそ…気がついてない。
A「え、ちょ、春乃…そんなに食べたら…」
Aはちゃんと分かっていた。
こんなに食べすぎたら消化が間に合わず
次の練習で確実に具合が悪くなると。
だから必死に止めようとしたのに…
栄純「いーや!ちゃんと食う!これじゃ俺、一晩中でも頑張れるなー!」
この馬鹿は考えもせずに
Aの心配に気がつくことなく
おにぎりを大量にまた食べ始めた。
キラキラとした笑顔で沢山美味しそうに食べてくれるのはありがたいが…
吐き戻されると嬉しくない。
A「栄純…そんなに食べたら…」
栄純「美味いし何個食ったっていいだろ!な!」
A「あー…うん、まぁ…栄純が満足するなら…」
必殺
無意識の子犬スマイル。
本当に犬みたい。
止めようとしたのに結局食べてしまった栄純。
その横では倉持が腹を抱えて大爆笑。
この人はわかってたのに言わなかったタイプだ。
純(吐くな、アイツ。)
増子(絶対吐くな。)
亮介(かわいそうに)
美味しい美味しいともぐもぐ食べ進める栄純を見て
3年生はなにか遠くのものを見るように栄純を哀れんだ目で見た。
吐くのは確実だと経験が語っている。
亮介(まぁ…本当に可哀想なのは吐き出されちゃう雛瀬のおにぎりだけどね)
亮介の言う通り。
可哀想なのは栄純…かもしれないが
やっぱ1番可哀想なのは
作った本人だ。
でももう、ここまで来れば考え無しの栄純の自業自得…。
倉持「俺だって純さんに去年死ぬほど食わされたんだ!!地獄の合宿はまだまだこれからだぜ…!!ヒャハハッ!!」
御幸(こいつが先輩じゃなくてよかった〜…)
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作者名:ちあき | 作成日時:2020年1月22日 0時