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先輩×A



.






小湊亮介×A









A「な、何でしょ…」


亮介「………………」









練習合間の休憩時間。

バッティンググローブを付けたまんま

亮介はじーっとAの方を見ていた。

ボール片手に。









A「ドリンク…薄かったですか…?」


亮介「いや」


A「ボール汚れてました?」


亮介「ううん」









まだ拭き終わってないボールがたくさん入った籠からまた1個ボールを取り出す。

じっと見られてる気がして落ち着かない。









亮介「あのさ、雛瀬」



A「は、はい!!」









亮介とAはそんなにそんな会話をしたことがない。


あっても他の先輩と一緒の会話とか、ドリンクを手渡すときの「どうぞ」「ありがと」くらいで…。









だからAはドキッとした。


しかも…亮介は怒らせると怖い…と誰かが言っていたのも思い出したから尚更。


でもそんなに怖そうな感じはしないけれど。









亮介「ずっと気になってて言おうと思ってたんだけど」



A「はい……」









なんだろう…。

怒られそうなことした覚えはない。

あれか…春市くんから焼きそばパン貰ったこと!?

それとも春市くんからサンドイッチ貰ったこと!?

それしかない!!









(春市は小動物みたいにもぐもぐ食べるAの姿が気に入ってるのでパン類をよくあげる)









A「す、すみません!春市くんから焼きそばパン貰ってしま……」



亮介「髪、邪魔じゃないの?」









完璧に声が被った。

焼きそばパンと…髪の毛。

焼きそばパンと…髪の毛!?









「「え…?」」









そしてまた声が被った。

そして2人して「何それ?」みたいな顔をしてお互いを見る。

目線が合いすぎてるお互いを。









亮介「春市から焼きそばパン貰ってんの?」



A「え、あ、は、はい…てっきりその話かと…」



亮介「ふ〜ん、あ、パンならカレーパン美味いから今度春市に貰いなよ」


A「は、はぁ…」








あれ、なんか…


どうでもいい、みたいな顔してる…。









亮介「俺そんなことで怒らないよ、そもそもアイツが好きでやってる事だし。でも雛瀬太るから気をつけなよ?」



A「了解です兄上…」




亮介「は?どうした?」








カレーパン、買うか。

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作者名:ちあき | 作成日時:2020年1月22日 0時

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