Story 6 ページ9
『__フタマル?…ってあの?』
『ええ。喰種集団・フタマル。
構成人数は10〜15体と小規模ですが、被害件数が多く固定した根城を持たないため、捜査が難航しているとのことです。逃げ足が速いので、捜査は慎重に行う必要があります。』
『でもそいつらって随分前に壊滅しなかったか?
確か、真戸親子が仕留めて…』
その日、S1室では捜査対象についての話し合いが行われていた。
私も、直接ではないが参加する。
【残党が生き延びていた、という事ですか?
そしてまた新たに仲間を増やしている…と。】
『そう思われます。
以前は上等率いる班に捜査させていたのですが、
返り討ちに遭いこちらに話が回ってきたんです。』
『用心深いようにも思えるが、捕食件数を見ると
割と若い年層かもしれないな。』
【何か手掛かりはあるんですか?痕跡などの具体的なものがあれば近づけると思うのですが。】
『先日、4区でフタマルと思しき喰種が…
*『『宇井特等!!!』』
突然、部屋のドアが開け放たれた。
局員の様子からも、ただ事ではなさそうだ。
『どうした?』
*『たった今巡回の者がフタマルと交戦中との連絡が!!
場所は、3区の西ビル付近との事です!!』
『…!行こう!!』
『おう。』
無言でジャケットを羽織る。
西ビル付近といえば、細い路地が無数に存在していたはずだ。
フタマルの連中は、死角が多い分有利に戦うことが出来ると踏んだんだろう。
右手に伝わるクインケの重みが、私に程よい緊張感を与える。
久々の喰種との戦闘……
…少し、楽しみだ。
____________________
現場に駆けつけ、真っ先に目に入ったのは鮮やかな血の海だった。
バラバラになった死体。
幾つか足りないパーツがあるのは、フタマルの奴らが持って行ったからだろうか。
捜査官をわざわざ狙う程馬鹿ではないだろうから、恐らく突発的な戦闘だったんだろう。
しかし、逃げ際に死体を持っていく程飢えていたのか?
だが、これまでの例を見るとそうとも思えない。
フタマル達の異常なまでの
その根本にあるものは、一体何なのか。
謎は深まるばかりだった。
『…ひでぇな。この辺りに痕跡がないか、調べるか?』
『そうですね。三手に分かれますが、くれぐれも遠 くに行きすぎないようにお願いします。
何かあればすぐ駆けつけられるようにしたいの
で。』
【わかりました。】
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仄留(プロフ) - レイアさん» 文才だなんてとんでもない!!1話書くのに100回くらい見直さないと投稿出来ないヘタレなだけです…(^_^;)そのせいで更新速度が…すみません!! (2016年3月14日 0時) (レス) id: 276d13dd6b (このIDを非表示/違反報告)
仄留(プロフ) - 53@itumiさん» ハイルはこの時間軸の中だともう死んでるので、回想と過去話のみになってしまうかもしれないんですが…すみません更新頑張りますね!!! (2016年3月11日 13時) (レス) id: 652b4e3491 (このIDを非表示/違反報告)
53@itumi(プロフ) - 続きがきになります!ハイルのこと書いてある小説が少ないので嬉しいです! (2016年2月29日 18時) (レス) id: 56431d0d53 (このIDを非表示/違反報告)
レイア(プロフ) - 仄留さん» とても面白いです!文才、いと羨ましき……。私もこんな風に書けたらなぁとしみじみと思いました。応援してますよ!更新、頑張ってください! (2016年2月29日 15時) (レス) id: 3681228ea6 (このIDを非表示/違反報告)
仄留(プロフ) - 社さん» すみません只今、絶賛執筆中です!!近いうちに更新いたしますのでもう暫くお持ちください!!! (2016年2月22日 15時) (レス) id: cb5ecd7c71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:仄留 | 作成日時:2015年10月29日 0時