だって彼らで遊びたい！【東卍】

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■場地 圭介


「……なんだよコイツ。人の女に手ェ出してんじゃねぇよ」


仕事と分かっていてもムカつくものはムカつく場地だが、なんだかんだ言って彼女のドラマは全部見てる。キスシーンや際どいシーン含め全部見てる。後で上書きすれば良いか、という考えの人。えーぶい撮影の依頼だけは流石に止めた。「今日うち来い。……あ？なんで？んなもんテメェのキスシーン見てムシャクシャしてるからに決まってんだろ！良いからさっさと来やがれ！！」





■羽宮 一虎


「え、A……え？なんで？なんで他の男とキスしてんの？なんでなんでなんで？は？浮気？もしかして、オレのこと捨てたの？」


こうなることが分かっていたのでキスシーンがあるドラマは見せないようにしていたのだが、貴方が不在の間に運悪く見てしまって病む一虎。テレビに張り付いて画面の中の彼女に「A〜〜〜捨てないでぇ〜〜」と泣き喚く姿はかなりの重症。帰ってきたAはその光景を見て「あちゃー」ってなるし、あまりにも可哀想だから暫くキスシーンは控えようって思う。





■半間 修二


「はっ、マジだりぃ」


心底ダルそうに言葉を零しながら、テレビ画面を殴った手を軽く振る半間。拳からは黒い液晶の破片がパラパラと床に落ちる。こうなることが分かっていたからこそ、彼は今まで彼女の出演するドラマを見ないようにしていた。帰ってきた彼女に何かあったのかと心配されるが、拳以外に大きな怪我のない彼は「わり、コイツポンコツだったから殴っちまったわ♡」と言ってはぐらす。





■九井 一


「……アイツの事務所買収するか」


無表情でキスシーンを見つめていたかと思えばポツリとそんなことを口にする。事務所を買収すれば裏から思うように操れるだろうし、他の男ともキスをさせないで済むだろう、という考えから。善は急げなのでその場でAの事務所に電話をし、言い値で買い取る。その事を知ったAが思わず「彼氏の財力が狂ってる」と頭を抱えてしまうのは無理もない。








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