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翔「ね？おねえちゃん？」
そう言いながら櫻井さんは、私の方を見て首を傾げた
それで私の中で確信に変わった
そういえば、さっき退行していた彼もいつもの大家さん呼びじゃなく
お姉ちゃん呼びだった気がする
もしかして、今の彼って退行してる？
翔「おねえちゃん、どうしたの？」
彼の声にふと我に返ると
不安そうな表情をした櫻井さんがいて
美和ねぇの方を窺うと、そのまま続けてと言うように黙って頷いていた
A「ご、ごめんね？翔が料理の話をしていたから
お姉ちゃん、お腹空いちゃって」
翔「そうなの？おねえちゃんくいしんぼうだねー」
A「ふふ、そうなの
お姉ちゃん食いしん坊なんだよ」
翔「しょうといっしょだ！しょうもおなかすいた！」
そう言う彼に、今どこにいるのかを忘れてつい口許が緩んでしまった
下に兄弟がいたらこんな気持ちになるんだろうか？
美和「先生うらやましいなー
翔くんお姉ちゃんと一緒で嬉しいね？」
翔「そう！…ってしょうが言ってた」
ふふ、一応彼の中でくまのぬいぐるみが自分のことを話してくれている設定は終わってないのね？
美和「そうなんだね！
くまちゃん、櫻井さんについていっぱい先生にお話してくれてありがとう」
そう言うと、なぜか彼女は今日の彼へのカウンセリングを終わりにしてしまった
A「美和ねぇ、もういいの？」
美和「今日はね？途中で退行するくらい不安定なんだから、
あまり長くやってもかわいそうだからね」
やっぱり、美和ねぇも気づいていたんだね…
美和「それに、ほら…」
そう言いながら、彼女はなぜか私の左肩の部分を指差した
その部分を見ると、さっきまで美和ねぇと話していた櫻井さんが
私の左肩に頭を預け、スースーと寝息をたてていた
A「いつの間に…」
美和「ふふ、安心したのかもね？」
A「安心？」
美和「知らない人に何を聞かれるか分からなかったし、傷をつけちゃうくらい精神的に不安定だったでしょ？
だけど、ここで一緒に話をする内に
彼の中で私は信頼できる人になって…
“おねえちゃん”にも話を聞いてもらえて嬉しかったんだと思う」
そう言いながら、彼女は嬉しそうに彼の頭を優しく撫でた
…それを見た私の気持ちは、とても複雑だった
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うめパンダ(プロフ) - ゆーかさん» ありがとうございます(*^ー^)ノ♪不定期更新になってしまいますが、応援よろしくお願いします！ (2021年8月5日 8時) (
レス) id: a1376d4518 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーか(プロフ) - 初見です！今日この小説を見つけて一気にここまで読んでしまいました笑この先が凄く気になります！これからも頑張って下さい！！ (2021年8月4日 17時) (レス) id: 8f1f91b32d (このIDを非表示/違反報告)
うめパンダ(プロフ) - 名無し56631号さん» ありがとうございます(*￣∇￣*)そう言っていただけると嬉しいです！ (2021年7月27日 18時) (レス) id: a1376d4518 (このIDを非表示/違反報告)
名無し56631号(プロフ) - 最近読み始めました！！とても面白いです…更新楽しみにしています (2021年7月27日 9時) (レス) id: 2035d75108 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うめパンダ | 作成日時：2021年7月12日 23時
