episode24 ページ24
『ふっかーつ!』
試合当日
体調ももどり、すこぶる元気になってうきうきるんるん
思わず叫んでしまったが、まだ誰も起きてないから誰も聞いていない
シーンとしたグラウンドが、目の前に広がるだけ
御「よぉ、相変わらず早いな」
『一也!』
一也の声がして振り返ると、明らかに寝起きの顔
『早いじゃん』
御「おまえのこと気になってよ、絶対この時間には起きてんだろうなって」
『ふーん…』
結局あれから一也にしがみついたまままた眠ってしまったらしく
次に目が覚めた時には、一也はいなかった
だからかな…
ちょっと気まずい……
『あ…あの「なぁ、A」
『!……なに?』
御「好きだよ」
『ッ!』
視線が交わる
真剣な眼差しに吸い込まれそうになる
御「なんか…今さらまた云うのも恥ずかしい感じするけどよ……」
「好きだよA」
「やっぱ俺には、おまえが必要なんだよ」
「だからもう一回、俺と付き合って?」
「俺の隣で、俺と同じ夢みてて?」
気恥しそうに、頬を少し赤らめた一也が
涙で滲んで見えなくなる
御「…泣くなよ……」
『だって…ッ』
『嬉しくてッ』
こんなに自分勝手にしてもまだ
私を想ってくれる貴方の優しさが
心に刺さって、愛おしいほどに痛い
御「俺とおまえが一緒にいれば、絶対叶えられる夢がある」
「二人で過ごそう」
「日本一長い夏を」
『うん…うんッ』
一也とだから観れる景色がある
まだ追いかけられる夢がある
そうやって、信じてる
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作者名:玲海 | 作成日時:2020年2月13日 22時