四十一話 ページ24
「...どうして三代目は貴方の師だったんでしょう？」
俺はもう脈が動いていない三代目に視線を落としながらそう呟く
ポツリポツリと涙が滴り落ちる
それと同時に心の中から何かドロドロと溢れ出している気がした
大蛇丸「それより貴方私のところに来ない？そうすれば貴方を殺さないわ」
「そんなことはどうだって良い...
貴方は俺が殺る」
プツリと何かの糸が切れた気がした
ふつふつと何かが湧き出てきている気がした
これが怒りなのだと、いまの俺にはハッキリ分かった
大蛇丸「?!....驚いたわね...九尾の人柱力はうずまきナルトだけだと思ってたけど貴方も九尾を宿していたなんて」
俺の体からは九尾のチャクラが噴き出していた
大蛇丸「益々貴方が欲しくなったわ、でも私も暇じゃないの。また次会うまでに考えておいて頂戴」
「....次は必ず貴方を俺が殺してやる」
そして結界が解かれると同時に大蛇丸達は去っていってしまった
俺はその場で立ち尽くし、三代目に視線を落とす
九尾のチャクラはまだ収まらない
カカシ「ユキト、よく無事で?!お前?!それは!!」
駆け付けてきた先生が俺を見て声を荒上げた
俺は九尾のチャクラを少しずつ抑え込んでいった
続々と集まる忍達
何故か、不思議と静まり返っていた
完全に抑え込んだあと、先生に笑いかけながら俺は口を開く
「すみません、先生。三代目を助けられませんでした」
言い終わると同時に俺はその場に倒れ込んだ
あぁ....痛いな....でもいま打ち付けられた体より心の方が痛いんだ...
自来也「これは.....どういうことだ？九尾はナルトだけに封印されていたんじゃなかったのか」
....あぁそうか...俺にも九尾が封印されてることは三代目とイルカ先生、ナルト、あとミズキ先生しか知らないんだっけ？
俺は残り少ない意識の中、思わず苦笑いを漏らす
あはは...疲れたし何より眠いや...
俺は少しのざわめきが消えない中、遂に意識を手放した
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作者名：つばさ | 作成日時：2017年12月23日 19時
