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「跡部、今日からよろしく頼む」
「あぁ真田、こちらこそよろしく頼むぜ」
ついに合宿が始まってしまった…
とにかくどこに知り合いが潜んでいるかわからないので、とりあえずジャッカルの後ろで隠れることにした。
「一旦荷物を全て置いてこい。施設案内はそれからだ」
跡部の指示通り指定された部屋に荷物を置きに行こうとした、
その時だった。
「おい、マネージャーはあっち……だ……」
腕をグイっと引っ張られた衝動で、なんと奴と顔を合わせてしまった。
いつかは顔を合わせるのだから一度呼び出して事情を説明しようと思ったのに。
私のことを覚えていないという数パーセントの確率に寄せた期待もむなしく、跡部は見事に私の顔を見るなりフリーズしていた。
頼む余計なことは言うな
「A………じゃねぇの」
「お、おぅ…」
「なんだA?跡部と知り合いなのか?」
野次馬精神で私たちの間に割り込んできた丸井。
いやそっちはどうでもよくて。
さすがは跡部景吾というべきか、彼は何かを察してタメ口をきき、私の名前を呼び捨てにした。
もちろん普段は私の方が年上なので敬語を使われるし名前もさん付けで呼ばれている。
「うーん、何度か会ったことがあってね。」
「どういう関係だよ!?」
「何やら面白そうな話をしているな」
丸井が余計に騒ぎ立てるせいで、興味津々といった顔で柳たちも近づいてきた。
いらんことを探られる前に解散しよう。
「跡部くん、あとで近況など語り合おう」
「あぁ、いくらでも話は聞いてやろう」
「なんだよー!俺も聞きてぇ!!」
「丸井は黙ってろって!!早く荷物置いてきなよ!!ハイ行った行った!!」
「なんだとー!?俺も入れろーっ!!」
ぷんすこと怒りながら去っていく丸井を横目にマネ用の荷物置き場まで駆ける。
「ごめんねAちゃん!マネージャーの荷物置き場の場所伝えるの忘れてた!!」
「いやいやいや夏ちゃん全然大丈夫、さっき氷帝の人に教えてもらったし!!」
「よかった、これからはちゃんと合宿中の仕事とかいろいろ教えていくね!」
「ありがとう、よろしくお願いします!」
昼だ。昼に跡部には話をつけよう。
察してもらうのにも限界ってもんがある。
早く説明しないとどこかで矛盾が生じる。
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幽霊部員(プロフ) - 全然更新できずすみません……コメントありがとうございます!!!頑張って続きかきます(笑) (2021年1月7日 15時) (レス) id: e1bd195033 (このIDを非表示/違反報告)
財堂若也 - おもしろいですね!な、夏ちゃん??と思いながら見てます!合宿のお話、楽しみにしてます! (2020年12月12日 12時) (レス) id: f43141c8eb (このIDを非表示/違反報告)
平部員(プロフ) - あーちゃんさん» ありがとうございます(´;ω;`)夏ちゃん嫌な奴になりすぎないよう努めます、、、!! (2020年11月5日 1時) (レス) id: e1bd195033 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん - とても面白いです!夏ちゃんいい人のように見えて怖いですね、、、ヒロイン頑張って欲しいです。 (2020年11月4日 10時) (レス) id: a8b7d730eb (このIDを非表示/違反報告)
平部員(プロフ) - 白さん» ありがとうございます、、!!励みになります、更新遅いですが頑張ります(笑) (2020年9月12日 22時) (レス) id: e1bd195033 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:幽霊部員 | 作成日時:2017年4月8日 22時