桃色のレザーとサテン (ページ4)

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おやつの時間ページ4

「って言うか、カラ松君チョロ松君十四松君は？」

1時間ほど勉強したところで、3人はお菓子で休憩を取ることにしました。
彼女はたけのこのお菓子を口に放り込んで言います。

「カラ松兄さんなら部活なんじゃ無い？」
「チョロ松は図書館で勉強してるらしいよ」
「………なんで？」
「集中できないんだとさ」
「へえ… で、十四松君は？」
「知らん」

詩織はやっぱり…？と呟いて、またたけのこをひとつ口に運びます。

「どうでもいいんだけどさ…ちょっと聞いて良い？」

詩織は少し身を乗り出して言いました。

「カラ松君って好きな子いるの？」
「は？」

おそ松は呆然とした顔で言います。

「何、お前もしかしてあいつが好きなの？」
「馬鹿言わないでよ…あんなイタいのに。私じゃなくて、私の友達！」
「え、誰なのその子？」
「いやトド松君……そこは聞かないでおいてあげてよ」

トド松とおそ松は顔を見合わせて言います。

「あいつ…なんか好きなやついんの？」
「あんま気にしてなかったっていうか………」
「それな」

うすうす予感していた詩織は、だよね～、と返して、またたけのこをひとつ。

「…ねぇ」

トド松が今度は切り出しました。

「どしたの？」
「それなら詩織ちゃんは好きな人いるわけ？」
「…はい？」

彼女はぱちぱち瞬きをします。

「いるわけ無いでしょう？」
「え、なんで？」
「だって…私六つ子君達以外に仲良い男子いないから」

今度はお茶をひと口飲んで続けます。

「私には恋愛なんてそうそうできないでしょう」
「………そう、なの？」

トド松は釈然としないような返事をしました。