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________これは、


ある男の昔話である________







「……もう嫌だ」


人通りが少ない

夕方の道に、少年がひとり。



足元を見ながら拳を握りしめる




外見からして、年は7つくらいだろうか





「……なんで…


………母さん…」




小さな身体からは想像も出来ないような、

重い重い言葉をポツリポツリと吐いていく



「……うっ……ぅ……」




足元にいくつもシミが出来ていく

大きな目からは

ボロボロと涙が止まらない




「……っ…何も…

出来ないの…っ?」






こんな姿誰にも見せたくない

自分の泣いている姿なんか…



止まらない涙を拭きながらも、声を殺す




「……くっ……そ……っ」








______カラカラ…









不意に、気配がした




そして何かが回るカラカラと言う音


自分の前に

人の影があった





「……だれ……っ」



その人は、俺の前でしゃがむと









『泣かないで…ほら、笑って?』






優しい微笑みを向けながら

風車を俺の前で、

カラカラと回す






「……もらって良いの…?」





うん、と笑顔で頷くと、

震える俺の手に

風車を握らせる



お礼を言おうと顔を上げる


が、






「……ありが……

………あれ…?」






そこに、もう人の姿は無かった



***




それから、いつも自分が泣きたくなる時

にその人は現れた



でも何も喋らない

優しく微笑むだけなのだ






だけど、

いつもその人が知らぬ間に

去っていく頃


自分が泣いていない事に気づく。




知らない間に励まされているんだろうか

あの人にはそんな力があるのだろうか




俺の事を、心配してくれているのだろうか





________カラカラ…





風がそよぐ、草花の丘で

あの人からもらった風車を回していた






「………」






________ザッザッ…




……?

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ドラごん(プロフ) - 黒月桜さん» あ、第二章続きますよ^_^ (2014年7月23日 22時) (レス) id: ee7dfc4505 (このIDを非表示/違反報告)
黒月桜(プロフ) - か....完結!? (2014年7月23日 20時) (レス) id: 18c213da58 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - わーい凄く楽しみです。 (2014年7月19日 15時) (レス) id: eede5b9ca7 (このIDを非表示/違反報告)
ドラごん(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» 今頑張って書いていますので少々お待ちを!Σd(゚∀゚。) (2014年7月19日 15時) (レス) id: ee7dfc4505 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - わーい。第二章読みたいです。 (2014年7月19日 15時) (レス) id: eede5b9ca7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ドラごん | 作成日時:2013年8月21日 1時

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