検索窓
今日:6 hit、昨日:4 hit、合計:172,673 hit

13 ページ13













藤堂「用意出来たぜ!」


藤堂が小さな薄暗い部屋からひょこっと顔を出す


土方「…あぁ…」

土方は少しばかり浮かない顔をして、いつも以上に眉間にシワが寄っている。
その瞳には何かを思いつめたような…そんな色が浮かんでいた


土方は女を抱き上げたまま、少しホコリっぽい部屋に足を踏み入れる。


原田「…ほい、平助、縄」

藤堂「っと」


一度、この部屋を出たらしき原田は、縄を片手に部屋に戻ってきた


藤堂に向かって縄を投げると、
藤堂はそれをうまくキャッチし

土方が女を布団に降ろすのを待つ



そんな藤堂を見ながら土方はゆっくりと静かに口を開いた



土方「…いや、縄は…良い」





藤堂・原田「「……へ?」」





女を布団の上にゆっくりと降ろす





土方「…源さん、こいつの腕の手当を頼む」



井上「あ、あぁ。」


井上は手際良く女の腕を手当していく
土方はその様子をじっと見つめる


その場にいた土方以外は、土方の「縄はいい」という言葉に驚きを隠せない






藤堂「え、いや、だって、こいつ逃げるかもしれないぜ…?」



少し焦った様子で藤堂が問いかけると、少しの沈黙が流れる

土方は女を見ながら険しい表情で



土方「…この人は逃げる真似をするような人じゃない

…例え自分が捉えられてもな」



藤堂「は、はぁ。」



土方は「そんなに心配なら見張りをつけろ」とそれだけ言って、部屋から出ていった



ポカンと口を開けたままの2人に井上が、

井上「…トシさんが言うなら間違いは無いさ。そう驚くんじゃないよ」

ハハと苦笑いも付け足し言う




すると「う〜ん」と言いう唸る声が部屋に響く

ふと平助がポツリとつぶやいた


藤堂「…昔の恋人かなんかか?」




原田「いや、それはねぇだろ。
土方さんはモテるから恋人の顔なんて覚えてねぇんじゃねぇか?w」

藤堂「酷い話だけど、土方さんに限ってはあり得る。」

キッパリと藤堂が言い切る


原田「だろ?w

いや、でも………本当に…ヤバそうな女、連れてきたもんだな」

藤堂「そうだな…」



布団に横たわる女を見つめながら三人は同じように頷いた。

14→←12



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (139 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
221人がお気に入り
設定タグ:ドラごん , 薄桜鬼
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ドラごん(プロフ) - 黒月桜さん» あ、第二章続きますよ^_^ (2014年7月23日 22時) (レス) id: ee7dfc4505 (このIDを非表示/違反報告)
黒月桜(プロフ) - か....完結!? (2014年7月23日 20時) (レス) id: 18c213da58 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - わーい凄く楽しみです。 (2014年7月19日 15時) (レス) id: eede5b9ca7 (このIDを非表示/違反報告)
ドラごん(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» 今頑張って書いていますので少々お待ちを!Σd(゚∀゚。) (2014年7月19日 15時) (レス) id: ee7dfc4505 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - わーい。第二章読みたいです。 (2014年7月19日 15時) (レス) id: eede5b9ca7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ドラごん | 作成日時:2013年8月21日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。