9話 ページ9
「ダビデって・・・、アルマトランで死んだはずじゃ・・・。なんで今更そんな奴が復活するんだよ」
「話が大き過ぎて、笑てしまいますね」
暖をとるために用意されていた火の中に手紙を放り込むと、すぐに灰と消えた。
「力を蓄えるって・・・、一体どうしたらいいのさ!僕達には金属器さえないのに!」
「・・・いえ、方法はあります。」
急速に紅明の脳が動き出す。
「金属器の移行です」
「え?」
「本来は金属器が破損してしまった場合に行われますが、王の意思さえあれば出来るはずです。」
そっか!と、紅覇の声が弾んだ。
「それで僕達の金属器も復活する!」
「ええ。やって損はありません。なんせ時間だけは有り余っていますからね」
ふっと笑った紅明の頭の中に、様々な戦略が生まれ始めたのだった。
《 アルパ国 》
モランこと練 紅炎は国王であるシャロットに呼び出され、城を訪れていた。
『ぼく、けんきゅーした!イケメン!!』とアランが豪語しただけの事もあり、大変この容姿は人目を
始めて美貌の息子、紅輝が『ちちうえ、みんながわたしのことをみるんです。』と、泣いていた意味がわかった。無視しきれない視線が
誰も気に留めないようなのっぺら顔にして欲しかった、と今になって切実に思う。
が、この術を解けるのはアランだけらしい。
一際、
「モラン・レンだ。王に呼び出され参上した」
「聞き及んでおります。どうぞ」
重い音を立て戸が開くと、これまた重厚な執務机が目に入った。
「やぁ、待っていたよ。モラン。アランは相変わらずかい?」
書類の山から顔を上げたシャロットは、ソファーを勧めた。
アルパの文化とは異なる品だが、新しい物好きのシャロットは、あちらこちらにアンテナを張り、気に入った物は輸入しているらしい。
「・・・1つ気になったのだが、眠っている間、体の成長は止まっているのか?」
「どうだろうねぇ。逆にその方がいい場合もある。まあ、成り行きに任せよう」
それもそうだ。
アルパでの半年でわかったことがいくつかある。
まずは、この男の有能さだ。
王としては軽い指示だけを出し、基本的に臣下達に任せている一方で、自分がこれまで
現在、王命により、薬草の種が王都中に配られ、育てられている。
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姉系チート(プロフ) - 更新待ってます! (2018年12月12日 10時) (レス) id: 41a0229c91 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - ☆燐★さん» ありがとうございます。しばらく序章が続きますが、お付き合いお願いします! (2018年12月3日 6時) (レス) id: 0f92dbd5b0 (このIDを非表示/違反報告)
☆燐★(プロフ) - 続編待ってました!これからも頑張ってください! (2018年11月29日 16時) (レス) id: 059af8cb76 (このIDを非表示/違反報告)
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