秘め事 三十。 ページ30
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『やっほ、』
暖かい昼下がり。
懐かしい扉を私は叩いた。
まだ扉も何も開いて無いのに、言葉を口にする私は馬鹿なんだろうか。
きっと君はそうだと笑うんだろうな。
少し経っても扉は開かない。そりゃそうだ。
確か彼は今日出かけているから。
着いてから気づいたけど、やっぱり居なかったか。
つまんないの、と仕方が無い事だけれど少し頬を膨らます。
折角、折角会いに来たのに。
「………あれ？」
戸惑いの混じった声が、背後から聞こえた。
いつも陽気な、あの人の。
『やぁ、おそ松くん』
「……性格変わったって言う冗談やめろよ？マジで」
『んー、どうかな？大丈夫だと思うけど』
ニッと笑えばおそ松は安心したように微笑んで、
「その笑顔はお前だわ」
優しい手付きで頭を撫でた。
彼らは、と聞けばもうすぐ帰ってくる様で。
鍵を預かったらしいおそ松。
珍しく兄の様な笑顔で笑うと、私を中に招き入れてくれた。
『おじゃましまーす…』
「しますも何もAの家じゃん。」
『いやー…久しぶりすぎて…』
懐かしい教会は変わっていなかった。
少し、纏わり付く空気が重たいけれど。
習慣は忘れていなかったのか、気づけば私は膝をついて両手を合わせている。
それには驚いたと同時に苦笑い。そっと目を閉じる。
私は何をしてもシスターなのだろうか。
『………変な話』
「当たり前の話でしょ」
声に驚き、目を開けば。
気だるそうな目をした彼が、呆れたように笑っている。
まだ途中だったのに。
キラキラと光が景色を彩る。
後ろを振り向くと挙動不審になったカラ松を、おそ松が笑っていた。
▽▲▽
あの日、あの後確かに私は私を捨てた。
空気に浮いた存在になって。ぼんやりと、泣く２人を見ていた。
本当はね、こうなるべきだったから。
泣かないで、あの日、炎の中で。消えるのは私だったから。
そのまま眺めていたら、あれよあれよと言う間に村の病院へ運ばれ、まだ小さく心拍は残っていたらしいので数年私は寝たきりだった。
まぁ、目覚めてすぐ此処に来たんだけど。
「病院寄ったら居ないとか心臓止まりそうになるからやめて」
『えー、でも帰りたかったんだもん。』
へらへら笑って一松の言葉をかわす。
この後怒られるのだって、百も承知。
ただ、今は。
「「「おかえり。」」」
『………ただいまっ、』
ただいまと言わせて。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキー松
偶数松
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まっP - 続き気になるー！！！！更新頑張ってください！応援してます！ (2016年5月4日 13時) (
レス) id: 336d10781c (このIDを非表示/違反報告)
マカロン* - 一松が死神.....なんかかっこいいで〜す♪ (2016年5月2日 1時) (レス) id: c5ef828239 (このIDを非表示/違反報告)
書店員。(プロフ) - ヒヨリさん» ありがとうございます…！もっともっとカッコよくさせます！(笑) (2016年4月30日 1時) (レス) id: d85110bd5a (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨリ(プロフ) - 面白いです！死神一松、カッコイイです…笑 (2016年4月28日 23時) (レス) id: 2817f0b1ba (このIDを非表示/違反報告)
書店員。(プロフ) - まろん＠苗さん» 一松は２つポジションがあったので、どっちも好きだしもう一緒にしちゃえ！と思いまして(笑)同じ人がいて嬉しいです…!!('▽'*はい、更新がんばります!!私もこれ書いてて世界観とかが分かってきて更にどぼんしてしまってます(笑) (2016年4月12日 23時) (レス) id: d85110bd5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：書店員。
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/syotenin711/
作成日時：2016年4月7日 0時
