秘め事 20。 ページ20
・
『…っはー…』
無駄に広い浴槽の中、ただ一人居るのは私だけ。
これほど贅沢な事は無いだろう。普通より数倍広い浴場では、私以外に女が居ない事から、いつも私は一人で風呂に入っている。
………まぁ、コンプレックスもあるんだけど。
十四松くんならここで嬉しそうにバタフライとかするんだろうな。
そんな事を考えていると、気づけば鏡に映る私は笑顔で。
『これから先も笑っていかなきゃね』
そう呟くと、もう一度鏡の自分に笑いかけた。
もうそろそろ上がろうと立ち上がる。
お湯が全身を伝い、指先から、毛先から雫が落ちる中、
…未だに私の目は鏡を見つめていた。
『ふぅ、消えるわけ無いか……こんなに大きいし』
自分の背中に手を当てる。
人特有の手滑りの良い背中なんて物は私には存在していない。
背中に大きく広がる火傷の後。
もう治る事は無いのは自分でも分かっていたし、それを私は望まない。
我ながらも醜.い背中を見つめ、溜め息を吐く。
2年以上も前、私は不運にも協会の離れにある小屋で火事に巻き込まれてしまった。
森で迷ったらしい旅人を止める施設であるそこに、いつもの様に貸し出していた。
ただ、今回は相手が不味かったようで。
朝に様子を見に来た私を閉じ込め、火を放った。
当然逃げられる筈もなく、息が苦しくなる。
熱い、苦しい。
なんとか逃げようと、窓の取っ手を掴んだが部屋の熱により熱くなってとても触れる状態ではない。
そのまま窓の方においやられ、背中に火傷ができた。
あの時、彼が助けに来てくれなかったら。
「Aｯﾂ！！！」
私は今ここにいないし。
こうやって笑顔でいる事も無い。
でも、私は謝りたい。
私の為に、君が炎に入って来てしまった事を。
・
・
・
「大丈夫か……はやく、逃げよう…！？」
・
・
・
・
『＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿一松？』
・
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキー松
偶数松
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 96人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まっP - 続き気になるー！！！！更新頑張ってください！応援してます！ (2016年5月4日 13時) (
レス) id: 336d10781c (このIDを非表示/違反報告)
マカロン* - 一松が死神.....なんかかっこいいで〜す♪ (2016年5月2日 1時) (レス) id: c5ef828239 (このIDを非表示/違反報告)
書店員。(プロフ) - ヒヨリさん» ありがとうございます…！もっともっとカッコよくさせます！(笑) (2016年4月30日 1時) (レス) id: d85110bd5a (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨリ(プロフ) - 面白いです！死神一松、カッコイイです…笑 (2016年4月28日 23時) (レス) id: 2817f0b1ba (このIDを非表示/違反報告)
書店員。(プロフ) - まろん＠苗さん» 一松は２つポジションがあったので、どっちも好きだしもう一緒にしちゃえ！と思いまして(笑)同じ人がいて嬉しいです…!!('▽'*はい、更新がんばります!!私もこれ書いてて世界観とかが分かってきて更にどぼんしてしまってます(笑) (2016年4月12日 23時) (レス) id: d85110bd5a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：書店員。
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/syotenin711/
作成日時：2016年4月7日 0時
